花の業平&フェニライ感想(雑談マシマシ)

その他の宝塚

奇跡の当選を果たした月組全ツですがだーいぶ回り道して梅田芸術劇場に向かいました。というのも娘の就職活動先のひとつが娘いわく「梅芸のそば」なのでチラと拝んでおこうと思って。

それゆえ梅芸へはMBS(毎日放送)側からの到着となりました。
娘の就職活動先はうーん、一応自社ビルのテイをなしていたもののもはや「茶屋町エリア」とはいい難く周辺がかなりゴチャゴチャしていたんですよ。若い女の子が夜遅くにウロウロするには不向きで、娘がここに就職するとなると飲み会の時は私が梅田まで迎えに行ってしまうかもしれません。

にしても、

このドラマ、、、前・月組トップの月城かなとさんが出ているんですから本来ならMBSと梅芸の並びを拝むのは「MBSはれいこで梅芸はちなつ(鳳月杏さん)だぁ☆」と私にとって超嬉しい光景になるはずでした。
が実際はポスターの女の子が不憫でたまらず気落ちしちゃいましたよ。40歳の妻子ある男性が25歳の女性に手を出したのにネットでは男女とも同じレベルで叩かれていて本当にいたたまれない。
この組み合わせだと悪いのは100%男性です。熱烈な両想いだったかもしれないけれど、男性が我慢して女性を拒否るべきケースだったと私は思っています。

芸能人としてはどちらも「キズモノ」になるわけですが本当の意味での「キズモノ」になるのは女性だけ。

なんともタイムリーな事に、

「花の業平」のヒロインもまたガッツリとキズモノになるんですよね。「プレイボーイとカンケーした挙げ句に駆け落ち」なんですから。どちらも結婚していないゆえふりんではないものの、こういった経歴の女性と喜んで結婚する男性はそうはいないんちゃいますか?しかしお芝居ではヒロインは駆け落ち先から引き戻されて、何事もなかったかのように異母兄が決めた相手(なんと年下のミカド・ただし舞台には出てこない)と結婚します。そして駆け落ちまでした相手と「お互い別々の人生を歩みましょう」な雰囲気を漂わせて終演。
ええですねー、心中せずキズモノ扱いにもならず。
一番大損しているのはミカドですが彼さえオッケーならオールオッケー。どうか25歳の彼女も理解ある方と幸せになって欲しいです。

未来の皇后になる勝ち組な藤原高子を演じた天紫珠李さん、とても魅力的でしたよ。ワケアリトップ娘っぽいだけにワケアリ女性を演じるのが上手い?お披露目の全ツ「琥珀色の雨にぬれて」でも公式では「色濃い女」と表現されていますがようは多くの男性を渡り歩いているであろうシャロンを演じていました。シャロンのその後は「欲望という名の電車」や「好色一代女」に被るド不幸一直線っぽいから勝ち組になった高子も演じてくれて良かった。

じゃっかん尻切れトンボっぽさがあるラストはいかにも柴田侑宏。ケリがついているだけに「あかねさす紫の花」よりはスッキリしているかな。
あかね、、、にせよ花の業平にせよカンケーをしっかり演出しているのが良いです。
ねぇなんかこのごろヘンじゃないですか?
雪組では嫁が再婚とはいえ新トップスターのお披露目な大劇場公演だというのに「トップ夫妻の身体と心が入れ替わる」なんて演出に時間をかけちゃって、トップスターになったばかりの朝美絢さんが娘役の声と演技で頑張ったり実力派の夢白あやさんがガニ股になって荒々しい声を出したりだったでしょ?
現在大劇場で上演中の星組においては(確か)キスすらなくて次期トップスターが野太い声でヒロインを演じています。
こうゆうのがアカンってわけじゃないけれどここのところの宝塚作品ってあえてカンケーを避けてませんか?
同性での恋愛も男女の友情もアリアリだと私は思っていますが、恋愛している男女は「カンケーしてなんぼ」だとも思っています。
業平演じる鳳月さんを「色っぽい」と評している方がたくさんいるけれど、それも鳳月さんがリアル男性の如く女性を「カンケーした相手」扱いする演技が上手いからじゃないですか?ミカドと結婚させられそうな天紫さんを抱え込んで「そなたは私の妻だ!」とマジ顔で迫り駆け落ちを提案するあたりすんごく良かったし、何故このセリフに説得力があるかってその前に2人がカンケーした事が明らかなシーンがあったからなんですよ。
生々しいのは(宝塚では)ゴメンだけど完全にシャットアウトするのも興ざめです。
月城さんのお披露目だった「ダル・レークの恋」なんてサイコーに良かった、円型ベッドの前で迫るんだもんなぁ。ちょっとヒロインが不幸すぎたけど、、、作者の菊田一夫には相当な女性へのこじらせがありそうなのに死後「菊田一夫演劇賞」なんてのが出来ちゃって功績を称えられているんだからやっぱ世の中ってだんそんじょひですよ。
存命している演出家だと「金色の砂漠」ね、カンケーの演出がピカイチだった。上田久美子は女性ゆえ女性(少なくとも私)がどうゆうシチュエーションを好むのかよーくわかっている。退団は本当に残念だし、多分誰よりも御本人がそう思っているでしょう。

https://shirasu.io/c/kumikoueda よりお借りしました

高額なサブスク(取り上げた記事はこちら)はやはりうまくいかなかったんですね、1年もしないうちに4,400円から1,650円への大幅値引きを発表したんですから。価格が3分の1ほどになったからには制作意欲は5分の1以下になるでしょう。あくまで私の推測ですが配信会社そのものがさして続かない気がします。

あらあら余談が長くなっちゃいました。
ショーのフェニックス・ライジングについてもちょろっと。
これ、、、大劇場公演より装置が貧相になるのは当然だとしても、にしてもド派手なエコノミーぶりでした。よくもまぁ野口幸作が許したものですよ。
バウ公演と別れているとはいえプリンシパルはほぼ大劇場公演と同じですし衣装はそのままだったものの、にしても装置の地味さが気になってしまいました。生演奏じゃない事もわかりまくりでしたね、同じ梅芸メインホールでもレミゼでは音響がすごーく良かったから宝塚公演でも頑張って欲しかった。
花の業平にしたって全ツじゃなく大劇場公演で観たかったです、これまた「衣装だけは頑張った」だったから。中でも逃避行中の2人の梅?桃?のお揃い柄の着物が素敵で、それ以上に素敵だったのが自分より大きいかもしれない天紫さんを着物ごと軽々と抱きかかえる鳳月さん。さらに惚れました。完全和物で和装なお芝居なのにたまに白いブーツ(もちろんカカトが高い)を合わせていたのもご愛嬌です。

全体的に照明控えめっぽかったので暗くなる双眼鏡だとしんどかったかも。

私の愛機は小さくても明るいです、接眼レンズの大きさがポイントかな。あと広角なので視野が広くて助かりました。5倍ではあれ演者さんの顔はしっかりわかりましたよ!本来なら座席位置を明記すべきですが「1階じゃない」にとどめておきます。ちなみにフェニライの客席降りは完全に1階だけでした。

コメント

  1. かずこ より:

    たー様こんばんは。
    GWあっという間でしたね。
    お仕事と観劇、そしてご家族と充実した様子で良かったです。

    私は月組全国ツアーこれからの観劇予定ですが、週末のライブ中継を地元のヅカファンではない友人と観てきました。
    お芝居わかりやすい内容だからオススメしやすいし、自分も予習を兼ねて。
    友人は私と会えて嬉しかったと言ってくれて、作品も良かったそうで安心しました。

    スカステで以前拝見したことありましたが、花の業平良いですね。
    久々に王道恋愛モノだと思います。
    琥珀色は駆け落ち未遂でしたが、業平はしっかりありましたね。
    全国ツアーで平安ものの衣装やカツラ等物品もいつもより大変だったと思いますが、良い柴田作品だと思います。
    鳳月さんは恋愛モノですごく色気を発揮される方ですね。
    後半、高子が連れ去られた後の嘆く場面も良かったです。

    ショーは、全国ツアーなので色々装置が簡素化されるのは仕方ないですが、本公演同様スピーディーに場面転換あるので初見の方には十分豪華かなとは思います。
    ただ、スクリーン越しではやや暗かったです。後日実際の舞台で確認したいです。

    業平が高子をお姫様だっこしたりおんぶしたりは初演の映像でもあったので、鳳月さんは絶対再現したかったんでしょうね。もしも月城さんだったらおんぶも抱っこも無理だったかと。

    秋には星組の新トップコンビが私の地元のほうに来てくれます。
    それは嬉しいのですが、芝居が正塚さんなので、ちょいかなりガッカリ。
    私、正塚さんと合わないのです。全ツは柴田作品オンリーで良いと思ってます。
    かなり暗くて眠い芝居と覚悟し、竹田氏のショーを楽しみにしたいです。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      かずこさん、おはようございます!
      はい、とても充実したGWであっという間に終わりました。かずこさんはいかがお過ごしでしたか?

      かずこさんは業平を生観劇する予定で、その前に非ヅカファンのお友達とライブ中継を観たんですね。
      はい、とてもわかりやすいしキャスティングがマッチしているから非ファンの方にピッタリかと。

      そう、、、かずこさん、そうなのですよ。
      花の業平は「久々に王道恋愛モノ」なんです。
      記事にグダグダ書いちゃったけど、ようは私は連チャンで王道からはずれている大劇場公演に不満があったわけですね。雪も星もそうだったし、おそらく次の花もそうでしょうから。

      琥珀の「駆け落ち未満」も良かったです。あれで駆け落ちが成功していたらクロードは貴族の身分をキープ出来ず落ちぶれちゃうし。宝塚だからヒロインを徹底的なファム・ファタールにするわけにはいかないですよね。
      ここでも鳳月さんの色気が本当に良かった。シャハンギール(金色の砂漠)、ジャン(ポーの一族)、そしてこの度の業平と「色気あるプレイボーイ」も素敵だしクロードのようなピュアなボンボンも素敵でホンマに芸達者な方です。ガイズではまたもプレイボーイタイプかな?チケットを手に入れられますように!

      >後半、高子が連れ去られた後の嘆く場面も良かったです。
      はい、すごく良かった~
      これねぇホンマ、男のズルさでもあるんですよね。業平は高子とラブラブになったにも関わらず別の女性ともカンケーしていたでしょう?いわゆるワンナイト?それでも高子は絶対に失いたくなく駆け落ちをもちかけたし、失敗したら大いに嘆いているわけで。
      どうも「大切な女性がいても他の女性と遊びたくなる」のは男のサガっぽいですね。40歳の俳優にしても。このタイプは自分の浮気が悪いのに妻から離婚を持ちかけられたら抵抗しますよきっと、貴城けいさんの夫みたく。

      はい、和モノゆえカツラや衣装など手間がかかるでしょうね。それでも全ツで上演する価値があるとホンマ思います。
      残念なのが柴田モノが全ツ専用になっている事。大劇場公演でもやって欲しいなぁ。

      >初見の方には十分豪華かなとは思います。
      そーなんですよねー、大劇場公演を観ていなければ贅沢なショーに感じたような気がします。私としてはフェニライ開演前の幕がまずもってショックでした。大劇場公演では映像ギラギラでしたから、、、
      スクリーン越しだと暗かったそうですが生観劇していても暗かったですよー(といってもレミゼはもっと暗かった)。
      生観劇の感想も是非お聞かせくださいね、楽しみにしています。

      >業平が高子をお姫様だっこしたりおんぶしたりは初演の映像でもあったので、鳳月さんは絶対再現したかったんでしょうね。
      これなんですけどね、帰宅後にウィキで業平を調べたら月岡芳年という浮世絵師の描いた「在原業平と二条后」なる浮世絵が載っていてすっごく驚いたんです。だって構図が駆け落ち中のちなじゅりそのものでしたから。鳳月さんはこの浮世絵の再現にこだわった気がします。稔さん香寿さん真飛さん、、、歴代の業平もこの抱っこだったのかなぁ?

      正塚晴彦の「ダンサ セレナータ」ですかー、作品紹介が「複雑な過去を背負ったクラブのトップダンサー・イサアク」から始まっていてなんか「ブエノスアイレスの風」と被りまくりちゃいます?
      ブエノス、、、は暁さんと天紫さんがダンスコンテストに出る予定だったのに暁さんが来れなくなり天紫さんが待ちぼうけをくらっちゃったんですよね。ダンサセレナータはどうだろう?さすがにお披露目だし、初演が柚希さん夫妻だからハッピーエンドかな?

      正塚氏のこだわりは私にも合いません。
      なんつーか「理想の男らしさ・男くささ」にこだわりすぎている。「ワケアリな過去を背負った男」とか「常に難しい事を考えいる男」とか。「好きな女の事で頭パンパンな男」なんかは許されないw
      ま、作品はさておき夫妻ともども美貌も実力も兼ね備えているんですから歌唱やダンスで魅了してくれると信じています。梅芸公演に当選したら嬉しいな。
      かずこさんは地元での公演を観る予定なのでしょうか?もしそうなら、そしてプログラムを購入されたなら、竹田氏の挨拶文をこそっと教えていただけると幸いです。ここでまたも堂々と「動画サイトを参考にした」と明言するなら竹田氏は大物になりますよ。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. かずこ より:

    たー様こんばんは。
    昨日は1日雨でしたが、今日は暑かったですね。
    快晴でしたので久々にシーツやタオルケット等沢山洗濯してました。

    先日ライブ中継に引き続き、月組全国ツアーを観劇してきました。
    天気も良かったし、初めて行く会場でしたが駅から近く見やすい劇場でした。
    実のところ交通費節約で映画館だけで良いかなとも当初考えてました。
    ですが行って良かったです。

    プログラムも購入したのですが、野口先生のコメントが本公演のものより長文で、自身も中学生時代から宝塚ファンで、宝塚の全国ツアーが地元に来たときはそれは楽しみにしてたと述べてます。ちなつさん初めとする出演者、特に退団者への配慮ある文章もあり感心しました。

    野口先生がちなつさんのことを「匂い立つような色気溢れる」と述べられてて、ちなつさんの業平は実際その通りでした。
    ちなつさんは悪役もコメディもトンチキもこなせますが、恋愛モノこそ本領発揮でしょう。
    トップとしては超ベテランなのに、恋人のために駆け落ち逃避行や、失敗して嘆く姿に改めて感動しました。
    演出は大野先生ですね。ゴールデンリバティはなかなかのトンチキでしたが柴田作品の演出は見やすかったです。全国ツアーではもったいない作品ですね。

    ショーは実際の舞台もアジアンテイストのせいか若干暗めに感じました。
    本公演のときも思いましたが、オダチンカーンで思いっきりコメディの後の上海シーンで、空気感がガラッと変わるのが良いですね。ここの若手男役さん2人がすんごいハイレグ美脚。
    生観劇だと観たいとこ観れるのが良いですね。

    花の業平は、ホント大劇場で再演してほしい作品ですね。
    ロミジュリやうたかたとも違い、大人の大恋愛モノでしょうか。
    そしてまた鳳月さんで恋愛物が観れますように。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      かずこさん、こんにちは。
      ここのところ梅雨の到来を感じさせる天気が続いています。
      かずこさんは快晴の日に洗濯物を頑張ったんですね、お疲れ様でした。

      ライブ中継→生観劇だといろんな違いに気付くんでしょうね、感想をありがとうございます。
      あら、野口幸作のコメントが本公演のより長かったんですか?本公演ではいかに自分が入念な下調べ活動をしたかを延々と語っていたけれど全ツでは出演者への配慮を重んじているんですね。
      はい、「匂い立つような色気溢れる」は今の宝塚では鳳月さんの専売特許です。今後しばらく業平にピッタリなジェンヌさんは現れないだろうし。私は残念です、芹香さんには業平がすごく合っていただろうと思うから。
      鳳月さんははい、王道も悪役もコメディもトンチキも、そして女装もこなすスーパー男役です。そしてはい、王道の恋愛物こそ本領発揮かと。
      ある意味「御曹司じゃなかったからこそ芸の幅が広い」かも?御曹司が良いのか悪いのかわからないですね、急にハシゴを外されたりトップになったとはいえ2番手に超人気者が異動したりで、、、

      ゴールデンリバティはすでにタイトルがトンチキでした。どんな作品でもおかわりするうちに受け入れられるようになるのはまさに宝塚マジックですね。はい、大野拓史には苦手イメージがありましたが業平はわかりやすかったです。そう、全ツじゃもったいないんですよね。

      ショーでは風間柚乃さんのはっちゃけが控えめになっていたように思いますが装置が控えめだったからそう感じたのかな?
      はい、おだちんカーン→しっとり上海モードはホンマに良いです。「バートラックの子守唄」ですが大劇場では日本語バージョンでも歌っていたけれど梅芸では英語でしたね。
      若手2人のハイレグは黒でした?はい、とにかく脚はしっかり見せて欲しい。あくまで宝塚の話です、パートをするようになり更衣室で他の方のショーツ姿を拝む事が少なくないんですが全く萌えませんw

      ここのところの大劇場公演は「王道」から遠ざかっているように思います。
      私もまた鳳月さんの「王道恋愛物」を観たいです。
      風間さんがかなりせっついているようですが今しばらくちなつトップを楽しませていただきたいです。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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