理事長、某演出家、Aさん

きっかけってわからないですね。
私は今日、梅田芸術劇場メインホールで「ザ・ミュージック・マン」を観ました。だから本来なら感想を記事にするのがデフォなんですが、私の脳内にやたらと「宝塚歌劇団の理事長」と「某演出家」と「Aさん」の事ばかり浮かぶんです。ザ・ミュージック・マンのヒロインの影響かもしれません。ジェンヌOGである意味、宝塚歌劇団の性質を象徴する存在のひとりだと私は思っていますので。

なので観劇感想記事の前にこの3人について言いたい放題してみます。
無料で読める情報しか得ていないので手記をすべて読んだ方のようには考えをまとめられませんが、それでも、

理事長、某演出家、Aさん、
3人の誰にもメリットがない

と思わずにいられません。
理事長→経営者として致命的レベルなダメージをくらった
某演出家→勝訴・復職したところで飼い殺される
Aさん→劇団に残ったところで誰も育ててくれない
ですから。
メリットがあるのはゴシップ誌だけですよ、ホンマ。

3人それぞれに私が思った事を述べますと(順番は単なる年齢順)、

今の理事長には「俺こそ宝塚の王であり神である」的なゴリ押し感はないけれど、そういったメリットとセットである「決断力に乏しい」「事なかれ主義」なデメリットがモロに出ているタイプのように私は思っています。
本業であるはずのジェンヌ人事すら思い切った決断が出来ず「とりあえず専科」作戦を捻り出した彼なのに、某演出家とAさんの件は決断を急ぎすぎてしまいました。内容が内容だけに某演出家とAさん双方を100%満足させる事は出来ないわけで、それでも双方が折り合いを付けられるよう采配を振るうのが理事長の仕事だったはずです。
理事長としての力量の見せどころであり、ここで内密に片付ける事が出来れば古株の演出家達を始め職員一同から一目置かれる存在となったでしょう。しかし完全に失敗して、某演出家から牙をむかれる事になったんです。失うものがない某演出家に怖いものはありません。
そう、理事長は采配を誤ったのです。某演出家とAさんの采配を50対50は無理でも、40対60か30対70か、最低でも20対80にはしなくちゃいけなかった。なのに0対100にしてしまったからこんな事になったんです。
裁判がどのような結果になったところで、理事長としての立場が危うくなった事は間違いないでしょう。たとえ理事長であり続けても職員から強く支持される事は難しいはずです。
裁判で今度こそ理事長は事なかれ主義の鎧を脱ぎ捨て「俺こそ宝塚の王である」とばかりに某演出家と対立するかもしれません。しかし可能性としては理事長は弱り果てて某演出家の復職を認める方が高いと私は思っています。

しかし復職したところで某演出家はもう、かつてのように働けるはずがない。すべてを失ってなりふり構わずになった彼は、たとえ一部を奪い返したところで大きな代償を背負いながらの人生になるんです。元職場の最高責任者を名指しで批判しゴシップ誌への掲載を許した事は今後、彼を苦しめ続けるでしょう。
私は某演出家は訴える相手を間違えたと思っています。まずAさんを訴えたら良かったのにと私は、思うんですよ。手記の内容が本当なら勝算はありそうですし。そしてAさんに責任を取らせてから劇団と秘密裏に交渉したら良かったんじゃないでしょうか。
たとえ理事長が変わっても某演出家がやった事は決して忘れられません。そこそこ大物になったとはいえ所詮は「いち演出家」です、企業に完全勝利出来るはずないんです。たとえ復職が叶ったとしても。
おとなしくしていれば5年10年ほどでしれっと宝塚に関われる可能性があったのに、某演出家は自分でその可能性を完全に断ってしまいました。自ら底なしの生き地獄に足を踏み入れたんです。

某演出家の生き地獄ぶりに比べたらAさんは顔も名前も晒されておらず守られているのかもしれません。とはいえAさんはまず間違いなく演出家として成功する事はないんです、たとえ在団を続けても。
だって、この人を育てようとする演出家は今後出て来ないでしょう?何かあったら親を頼ってゴシップ誌に情報を売りコトを大きくするんですから。

実は今後、一番苦しむのはAさんかもしれません。
理事長は学歴も経歴も立派なんですから、たとえ劇団から離れたって食い扶持に困る事はないでしょう。
某演出家にしたって才能があるんですから、贅沢を言わなければどこかでひろってもらえるかもしれません。自主制作とか著書を出したりとか、やろうと思えば出来そうだし。
しかしAさんは・・・そもそも宝塚へ入るにも親を頼った雰囲気です。まだ若いのですから流石に、定年まで有給扱いで休職を続けるのは難しいでしょう。
理事長のような学歴や某演出家のような才能はなさそうで(あくまで私の推測です)、そのわりにプライドはすごく高そうで(あくまで私の推測です)、忍耐力はあまりなさそう(あくまで私の推測です)。
なので私は、Aさんこそ今後最も苦しむかもしれないと思っています。親は高齢になれば頼れなくなりますし。

・・・といった事を、
何故か「ザ・ミュージック・マン」を観た後に考えていました。
次は普通に「ザ・ミュージック・マン」の感想を記事にする予定です。

コメント

  1. りんりん より:

    たーさん、こんばんわ。この間は、色々心配してくださりありがとうございます。一時期、観劇しまくっていたので家族からお叱り受けましたが、こそこそ観劇してます。雪組は本日マチソワで終わりましたが。。ちなつさんディナーショーメンバー観劇に来てましたが、周りの方写真撮りまくりだし、終演後走ってジェンヌさん待ち構えてたり、規制退場なくなった分何か怖いもの見ました。
    宝塚歌劇団の理事長、某演出家とAさんの記事面白かったです。今の理事は、ジェンヌさんも守れず、采配も下手だし、今回のことで色々露呈して余計心配になりました。私も雪組観劇しながら、プライドの高さが〜とあーさがひまりちゃんを振るところで、週刊誌に記事売る人も歪んだプライドでする行動なのかなと違うこと考えてました。
    某演出家も文春に名誉を傷つけられたのに文春で告白するという文春と宝塚はこれからも離れられないのかと思うと嫌になりますね。
    某演出=キモい、パワハラのイメージで終わっていたので、名誉回復にはなりませんがAさんの言い分だけでは、公平ではありませんもんね。Aさんのお母さんも文春に記事売ることを某演出家に勧められたとか(ゴシップ好きな某ブログにありました)、お母さんも聞いてた話と違うじゃないと後悔するのか意地になるのか、文春に稼ぎさせたくないので自ら見ませんが、ブログで記事にする人は、多いので経緯を見届けたいと思います。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      りんりんさん、おはようございます。ご家族の方はりんりんさんが心配でつい口を挟んでしまうんでしょうね。
      雪組をマチソワしたんですか~。ジェンヌさん達の観劇は以前はS席前列でよくある光景だったようですね。観客の中にはころなで抑圧されたぶんを取り返すべくはっちゃけている人もいるかもしれません。世間の沢山の人がエネルギーを持て余しているような気がしますし。

      今の理事長はたぶん悪い人ではないんですよね。宝塚歌劇団という伏魔殿のボスにはふさわしくなかったかもしれないけれど。

      お芝居を観ていて全く違う事を考える事がりんりんさんもあるんですね。そうゆうのもお芝居の良さだと思います、刺激を受けていろんな気付きがあるんですよね。
      はい、野々花さんの振る舞いはホンマ「あるある」なんですよ、つまらぬ自尊心で不幸になる。お芝居なので野々花さんはあっという間にしくじりを取り返したけれど、実際は取り返せないしくじりが少なくないんです。理事長も某演出家も、そしてAさん及びその親も、取り返しのつかないしくじりをやってしまったような気がします。

      某演出家はゴシップ誌に直接名誉を傷つけられたわけじゃないですよね。ゴシップ誌はカネになりそうな情報を記事にしただけです。だから某演出家もゴシップ誌を利用したのでしょう。ですが、愛してやまない劇団に戻りたいのなら、そこの理事長を名指しで非難する事は絶対に避けなきゃいけなかった。まずAさんを名誉毀損で訴えたら良かったのになぜそこを飛ばして劇団を訴える事にしたんだろう。

      結局・・・理事長にしても演出家にしても代わりはいるんです。ましてコネ入社した助手なんていくらでもどうにもなる。
      どのような結果になろうと宝塚歌劇団は存続し続けると私は思っています。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. やすみ より:

    たーさま

    こんにちは。
    演出家のセクハラパワハラ問題はいったん解決かと思いきや、演出家の反論、そして裁判と第二章があるんですね。
    ますます面白い展開だなと思います。
    本当に文春以外ダレトクなんでしょうね。
    蒼穹の昴は大作でお金かけまくりですし、ピガール狂騒曲もなかなかの佳作で好きな作品のひとつです。
    観れなかったのですがプロミセス、プロミセスも評判が高かったですよね。
    いいかげんに黙っていろよ原田!と声を大にしていいたいです。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      やすみさん、こんにちは
      はい、いったんは静まった事がまた掘り起こされてしまいました。ウハウハなのはゴシップ誌だけです。
      やっぱねぇ、一番悪いのは理事長ですよ。アラカンと3人の中でダントツで高齢だしね。揉め事の処理には向いていない・・・って事は宝塚歌劇団のボスには不向きって事。

      某演出家にとっては理事長ガチャにハズレたかも?あくまで私の推測ですが、前理事長ならAさんを切り落としていたような気がするんです。どう考えても劇団にとって役立つのは某演出家だったはずだしね。
      はい、ピガールは暁さんの扱いがやや雑でしたが全体的にはすごく良かったです。プロミセス・プロミセスも演出していましたか~、現在シアター・ドラマシティでやっている「おかしな二人」も潤色しているし、海外物も得意なのでしょうね。

      20年かけて築いてきた栄光を一瞬にして失った今の某演出家にはもう、これ以上失うものがない。そういった人がどれほどに恐ろしいかを私たちは学びました。
      ホンマね、理事長にはもっとうまくやってもらいたかったです。

      さて、
      やすみさん、私は今「ザ・ミュージック・マン」の感想記事を作成中です。
      おすすめくださりありがとうございました。観て良かったと本当に思っています。記事には忖度なしの気持ちをそのまま載せるつもりですがどうかご容赦くださいね。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  3. 昭和っ子 より:

    某B本?読みました
    じっくりではないが

    奈良に行く事があり娘に言われたのでバスに乗り役所の手続きの帰りに
    かなり大手とスタバのコラボしている本屋兼本屋カフェが奈良にもあるので

    そこで立ち読み(座って読みました)
    買いもしないのに読むだけ?その本屋はそれが出来るが売りだからゆっくりは出来ますが
    私はカフェミストを買って汚さない様にその部分だけ大急ぎで流し読みして
    売り場に返還、次は意味なく演劇雑誌も読み基本的に時間潰して
    またバスで帰宅しました

    その本屋はTSUTAYAのでかい版、奈良以外にもルクアや枚方にもあります(もっとあるかな?)

    某元演出家さんは本当に読みやすいコメントを延々されていて
    生々しいです

    さすが脚本家だとそこで感心
    さらに自分が如何に宝塚愛があるか?

    一路サンのコンサートを演出されていたので何故かと思ったら一路サンの舞台が彼の原点だと思いました

    まるでこのまま舞台化したら演劇界では面白いでしょう

    「2人だけの戦場」みたいに裁判の場面に当てはめたら面白くなりそう

    脚本なんてフィクションだからどんなにでも書けそうある意味今後の争いが楽しみって第三者的に思います

    理事長はある意味サラリーマンだから任期を全うすればゆっくり出来るでしょう

    Aさんはこれからの人
    果たしてどうなるのか?医師の息子らしいので改めて勉強し直し家業の病院を継がれてもいいし
    宝塚にこだわらなかったら多分やり直しは効きますが
    精神的に弱い方ならかなり厳しいかな?

    宝塚は生徒も演出家かなり良い家庭の方が多い様な気がします

    まあ傍観者としては単にスキャンダルですから今後を見守りたいし興味本意の話です

    今日はジャニーズ事務所も過去のスキャンダルで大変だけど同じ様なものかな?
    死人口無しで今の社長が陳謝
    誰なんやこのJr.って感じ

    「舞姫」も私が学生時代読んだのはかなり違う様な気がします
    こちらにコメントされてる「ライブ専地方民?」様(コメント名が間違っていたらすみません)書いてられる内容が多分正しい舞姫だった様な気がします

    豊太郎氏のスキャンダルが日本では母の自死なんか陥れられる
    でも有能だから明治時代の
    重要人物になる

    今なら週刊誌、テレビで大スキャンダルになって世の中の役職から抹殺される人間に思われます

    森鴎外さんもこの話がどれだけアレンジかわかりませんが
    景子女史らしい主人公が綺麗でした

    私の観劇した日は初演メンバーがたくさん観劇されていました

    なんかそのメンバーがエラく盛り上がり
    私はちょっと引いてしまいました

    大弥くんが号泣されていたのが割と印象的でした

    坂本くんの舞台の感想も楽しみにしてます

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      昭和っ子さん、カフェ併設でいろんな本を無料で試し読み出来る本屋さんでくだんの手記を読んだんですね。ほほぅ、某演出家はさすがの文章力で読みやすい内容だったんですか~。宝塚愛を述べまくりだったそうですが、復職したいのなら彼が理事長を名指しで非難した事は大間違いだったと私は思っています。
      「他人の不幸は蜜の味」なんて言いますし今すぐ舞台化したら多くの客を呼び込めそう。だけど結果が出てからじゃ盛り上がりに乏しいかな。

      はい、理事長は一番しくじったのに一番安定しています。裁判中も給与は支払われるんだしね。定年まではもちろん定年後も美味しい思いが出来そう。

      Aさんはやはり医師の息子なんですね。医師は有名ジェンヌOGのかかりつけ医でしたっけ?
      Aさんが医師になるのはおそらく学力面で難しいんでしょう。開業医の子どもって親がなんぼでもお金をかけてどうにか医師にしようとする事が珍しくありませんがそれが叶わなかったんですから。
      相当大切に育てられたんでしょうね。

      そう、傍観者としては単なるスキャンダル、言ってみれば痴話喧嘩です。
      一般の宝塚ファンが知ったのは、音楽学校にはかねてより「実力枠・コネ枠」があると噂されているけれど演出家までそうだった!って事くらいですね。
      はい、生徒も演出家も良い家の出身が多そう。

      男の子専門のアイドル事務所も現在は良い家の子が多そうですね。ジェンヌOGさんの息子さんも最近までいましたし。
      創業者の前社長は100人単位で男の子を毒牙にかけたにも関わらず罪に問われないまま死にました。世の中不平等です。
      会見に出た現在の社長が言っている事には嘘も含まれているでしょう、おそらく専門家達がチームを組んで創り上げたんじゃないかと。
      会見って何もかも正直に話す場ではないようですね。専門家の助けなく何もかも正直に話したのであろう温泉旅館の社長は自死してしまいましたし。

      ライブ専科の地方民のブログ、こんちゃんさんの「舞姫」感想は私には難しかった。ファウストって聞いた事はあるけれどどんな人か知らなかったし。
      こんちゃんさんの内容が正しいんですね、教えてくださりありがとうございます。
      観劇しだして改めて自分がいかに教養不足かを痛感しています・・・もう絶対出身大学は明かせないやw

      昭和っ子さんが観劇した時は初演メンバーがバウに集結していたんですね、いいなぁ。
      だけど昭和っ子さん的には引いちゃったんですね。さぞ独特な雰囲気だったんでしょう。

      侑輝さんはホンマにイケメンでしたね。号泣ですか・・・千秋楽で感極まったのでしょうか。

      ええっと、ええっと・・・
      ザ・ミュージック・マンですが、坂本さんはちょっと、私にはその、普通の小柄なおじさんに見えてしまいました。同世代なので「おじさん」は失礼なんですけどね。
      読者さんからの紹介ですが思った事をそのまんま記事にします。もうちょっとしたらアップします。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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