この度の星組公演では、私は瀬央ゆりあさんの役である「謎の男」が何を意味しているのか気になっていました。宝塚オリジナルの、あてがき感1000%の脚本なのですから、役柄そのものがジェンヌさんの立ち位置を示している事は明らかです。
観劇後、ハッキリと感じました。「宝塚歌劇団は瀬央さんを路線として、とても重視している」って。
そして、私はさらに加えて「瀬央さんが96期だったら」ってちょっと、思ったんです。96期だったら有利だったろうな、って。よりによって95期なんだよな、って。
95期と96期、トップ枠の違い
瀬央ゆりあは95期
瀬央さんは95期です。40番入団です。成績については後でふれるとして、そもそも「95期」である事が、瀬央さんにとって不利だと私は思います。85期から95期を振り返ってみます。
85期~95期のトップスター(ほぼ確定、を含む)
85期 柚希礼音(星)
86期 凰稀かなめ(宙)
87期 龍真咲(月)、早霧せいな(雪)
88期 朝夏まなと(宙)、紅ゆずる(星)
89期 明日海りお(花)、望海風斗(雪)
90期 なし
91期 なし
92期 真風涼帆(宙)
93期 彩風咲奈(次期雪トップがほぼ確定)、芹香斗亜(次期宙トップがほぼ確定)
94期 珠城りょう(月)
95期 礼真琴(星)、柚香光(花)、月城かなと(次期月トップがほぼ確定)
95期にはもう空きがない
このように、トップスターはひとつの期から多くても、ふたり。ゼロだってあります。期ごとの枠って限られているんです。95期が特別な豊作の期である事をふまえても、3人出たらもうなかなか、次は厳しいと思います。しかもさらに、4人目トップスターとなるなら桜木みなとさんが有力候補なのですから、瀬央さんはその次になるんです。
一方、96期は
一方、96期のトップスター候補は、和希そらさんただひとり。
私は歌劇団は、何としても96期からトップスターを出したいと考えていると思っています。実際トップ娘は3人出し、その中には下駄感のある方もいたように私は感じます。
和希そらさんは大変な実力者です。さらに96期下駄があるのですから有利です。このあたり、過去に記事にしたので良ければ読んでやってください。
もし、瀬央ゆりあが96期だったら
だから、私は思うのです。瀬央さんがもし96期だったら、実際の95期であるよりうーんと、トップになる可能性が高かったろうな、って。
成績は関係ない
成績が40番だった事はもはや、大した事ありません。歌劇団はトップにすると決めたら絶対にトップにしますので。紅ゆずるさんは47番でしたがトップになりました。歌劇団の推しもあるのでしょうが、紅さんには成績が悪かった事をネタにして、自ら積極的に話題にする能力があった事も大きな理由だと私は思っています。そして瀬央さんにも、こうゆう能力があるように感じます。
瀬央ゆりあの魅力
2月25日の本公演を観劇して私が感じた、瀬央ゆりあさんの魅力を述べます。
男臭い顔
まずは、何といっても、顔!男臭いのですよ!今回の公演では持ち前の男臭さにさらに野性味を加え、徹底的に男臭い風貌でした。
2019年、2020年どちらの卓上カレンダーにも単独写りしている瀬央さんもむちゃくちゃ、男臭いですね。女性に男臭いと言うのが褒め言葉になるのは女性歌劇団ならではです。
長い手足、太い声
加えて舞台映えする長い手足(腕脚)、低く太い声がまた、カッコいい。歌は安定感バツグン(比較対象:礼真琴さん) とまでは言えないものの 、魅力あります。
「if」について
「もし」の話なんて、無駄だと言われたら、本当にその通りです。
ですが人生にひとつも「もし~だったら」といった「if」なんてないよ!という人はそうはいないでしょう。むしろ、「もしあの時、ああしていれば」という後悔で苦しんでいる人ってたくさんいるんじゃないでしょうか。 私にも重い「if」があります。 こんな事考えても仕方ないのに、って思えば思うほど、ますます後悔しちゃう。
私は、心に浮かぶ事は、そのまんま受け入れる方が良いと思っています。マイナスな事でも。ただ、やっぱり、自分の人生にあんまりにも密着している事ばかりあれこれ考え続けるのって、疲れます。
宝塚を観劇するようになり、自分の生活から思いっきり離れた世界で、妄想の域に達するような空想を楽しむようになりました。ひょっとしたら私が宝塚にドハマリしたのは、すでに抱えていた「if」のおかげかもしれません。
コメント
前にも仰られていた”96期が履く下駄”という言葉にずっと疑問を抱いていたのですが、また取り上げられましたのでこの機会に質問させて頂きます。
単刀直入に私自身の考えを申し上げますと、96期で娘役を3人出したのは、男役でトップを出さないからではないかと私は考えています。劇団が自らの保身で娘役を3人もトップに押し上げたというお話には同意しますが、劇団は男役でトップを出すよりはファンからの反感が少ないだろうと考えたのではないでしょうか。現に96期で新公主演をされた方は多くても1回です。昨今、基本的には新公主演1回ではトップに上がることができないのを見ても、その時点でトップにする構想はなかったと思います。だからむしろ和希さんには96期であるということは下駄というよりは足枷になっているのではないかと思うのです。
その辺りについてたーさんはどうお考えになりますか?
長文失礼しました。
桜もちさん、コメントありがとうございます。96期の件ですが、桜もちさんが考えている事も、私が考えている事も、どちらも、空想・予想なんですね。どんだけ予想し、願っても、直接影響する事はありません。なので、めいめい、好きにしたらいいと思うんです。私は桜もちさんがお考えである、「和希そらさんにとって96期は足枷 説」も素晴らしいと思います。で、私は違う事を考えています。それを以下に書きます。
トップ娘とトップスターは、入団から就任までの間が5年は違います。歌劇団はまず、保身のためにゴリ押しも含め96期からトップ娘を3人出し、最低限のメンツを保ちました。これで、トップスターが出なくてもまぁ、いいか、みたいな。でも、出来る事なら出したいなと考えているような気がします。過去形にならないのは、和希さんがいらっしゃるからです。
和希さんにとって、の面ですが、私は本当に、和希さんは素晴らしい、実力あるジェンヌさんだと心から思っています。しかしながら、「華」の面で、特に小柄に見える事はトップになるにあたり不利だと思っています。生の舞台ではこれほどに長い手足(腕脚)の違いが伝わるのか!と私は、自分が観劇するようになってすごく感じています。トップになるには総合力が大切ですが、歌劇団が華やかさを重視するのも無理ないなという気がしてきました。
各方面で能力あるジェンヌさんがたくさんいます。その中で差別化される事はとても重要で、それで、私は、和希さんには、和希さんしか持ってない96期下駄があると感じています。
また、96期である事は和希さんにとって大変な苦しみを与えた、いや、現在も与えているはずです。そしてその苦しみが、和希さんを大物にしたんじゃないかとも思っています。
こちらこそ長文失礼いたしました。
今後もよろしくお願いいたします。
昨日は深酒していまい、お返事遅れました事心よりお詫び申し上げます。