「冬霞の巴里」配信の感想

その他の宝塚

ポスターや公演解説でな~んか暗い印象だった「冬霞の巴里」。
しかし私はなめきっていたんです。「ひとこ東上主演なんだから実際はキラキラってるやろ」と。
ところがどっこい!めっちゃドンヨリ暗かったですねぇ。

おVISA様がよくこれをオッケーしたなぁとすら思ってしまいましたよ。
だって、ストーリーも衣装も舞台も全体的にドンヨリ暗く、しかもVISAガールなひとここと永久輝せあさんが銃で人を殺めてしまうんですから。それも、何人も。
ベースは紀元前のギリシャでの悲劇「オレステイア」なんですからこの時代や場所のままにしておけば人を殺める罪深さをごまかしやすいのに(銃もないし)、わざわざ19世紀末のフランスと現代に近付けているから余計に不幸感が強まっていました。

うーん、さっしー、どうした?長めのブランクの間に煮詰まった?
指田珠子さんはデビュー作の「龍の宮物語」が高評価で、私は楽天の配信で観たんですが「宝塚らしいキラキラ」と「宝塚にしちゃストーリーがしっかりしている」な素晴らしい作品だと思ったんです。でも次の作品となった「冬霞の巴里」の発表までブランクが3年ほどもありますので、ひょっとしたら「前作を凌ぐ内容にしなきゃ!」のプレッシャーが強かったのかなぁ・・・なんて、余計な推測をしてしまいました。

以降、ネタバレありで言いたい放題してみます。

私としてはどうも、アレンジがイマイチでした。
まず気になったのが、オレステイアっぽさを削り落としすぎた一方で、少なくともオレステイアをウィキるくらいの予習はしておかないと理解出来ないエリーニュスを残し、かなり目立つ存在にした事。私にとっては何とも不思議で、エリーニュスを残すならギリシャ感満載のままでやってくれる方が良かった気がします。
あとアナーキストの存在もどうにもしっくり来なかった。アナーキスト筆頭を演じた聖乃あすかさんはスンバラシイ美貌と存在感ではありましたが。

アレンジで最も気になったのは、復讐の相手を変えた事。
オレステイアって主人公の名前オレステスにちなんでいまして、オレステスは実母とその情夫を殺すんですね。このふたりがオレステスの実父を殺したから。なので冬霞の巴里がオレステイアっていたら、永久輝さんが紫門ゆりやさんと飛龍つかささんを殺める事になります。
しかしそうするわけにはいかなかったのか、さっしーはオレステイアにはない峰果とわさんの存在を産み出し、永久輝さんは峰果さんを銃殺するんですね。さらには、これまたオレステイアにはない存在であるアナーキスト、聖乃さんも永久輝さんの手によって絶命します。
いろんな事情があるんでしょうが、にしても原作ストーリーの肝が変わりすぎているなぁと私は戸惑いました。

マンガで予習して、エジプトやローマ、ギリシャ神話がプチブームになっていたからかもしれません(マンガを読んだ感想記事はこちら)。

あと、そもそもなんで紫門さんが夫(永久輝さんにとっては実父)である和海しょうさんを裏切り命まで奪ったのか、そのあたりが描ききれてない気がしました。
和海さんは己の立身出世のために長女である琴美くららさんを無理矢理貴族(だったかな?偉い人)の嫁にしようとして、琴美さんは自死を選びます。琴美さんを溺愛していた紫門さんはこの事を恨み、情夫を作り、果ては和海さんの命を奪う計画に加担するんですね。
長女の犠牲をきっかけにしているあたり一応はオレステイアっているけれど、もっと紫門さんの悲しみを深く描いて欲しかったです。
あと、長女を103期の琴美さんが演じたためにどうしても印象が薄かったような気もします。すんごく大切な存在なだけにもうちょっと存在感があるベテランさんにやってもらいたかったというか。

さっしーはきっとすんごいインテリで、いろんな物語が頭に入っているんでしょう。
次作もきっと名作モチーフなのでしょうが、あんまりひねらないで欲しいですね。

・・・

今の私、心が霞んでいます。目も霞みっぱなし。
なので宝塚でエネルギーチャージをしたいんですが、「冬霞の巴里」ライブ配信観劇ではどちらかというとエネルギーを奪われたかもしれません。
フィナーレはいかにも宝塚的で素晴らしかったんですけどね。

でね、雪組公演が楽しみになってきました。

丁度今日、セディナからチケットが届いたんです。
いろんな評価がありますが楽しそうなのでエネルギーチャージを期待しています。
それに何より、大劇場に行くのがすごく楽しみになってきました。
配信はむちゃくちゃ有り難いんですがやっぱり、生が好きです。今の私はまだまだ元気ハツラツとは言い難いけれど、大劇場で生観劇したい気持ちが高まっているのは良い兆候でしょう。

私が読んだマンガの文庫版はこちら。
全8巻のうち、オレステイアが取り上げられているのは7巻です。

コメント

  1. うみひこ より:

    たーさん
    こんにちは。
    「冬霞の巴里」私もライブ配信見ました。(翌日のTOP HATも見ました)

    映像が暗いので、部屋を暗くして集中して見ました。確かに救いのない暗ーい話ですね。この公演で退団する生徒さんがいなくて良かった。

    ベースはギリシャ悲劇ということですが、自分はこれはハムレットか!と思いました。実父が殺されて母親が叔父と再婚、主人公が彼らに復讐を決意したのになぜかウジウジしてるなど、共通点が多いです。

    なんとなく演出の指田先生の裏目的は、「芸達者の飛龍つかささんに悪役で心理的に複雑な役を演らせたかった」かなと思いました。想像ですけどね。最後の語りは見事でした。

    あと紫門ゆりやさんの女役は、やはり声に男役感が残っていて少し残念でした。組は違うけど音波みのりさんがこの役を演じてたら、きっと飛龍さんは兄嫁欲しさに兄を殺したに違いない!といらん想像をかきたてられたはず。紫門さんはメリーウィドウでのベルギー外交官役で「金はないけれど貴族ー。親の七光りだけでー。」と元気よく歌っているような軽いのが大好きです。

    花組のこのチームで自分が応援してるのは海叶あさひさんです。永久輝さんの同僚の記者のお役でした。素はとてもかわいらしい素敵なお嬢さんです。あと下宿にいた朝葉ことのさんのことも気になってます。

    この舞台、来週池袋で観劇します。
    生だとまた印象が違ってくるかもです。ではでは。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      うみひこさん、私も冬霞の巴里とTOPHAT、どちらのライブ配信も見ました!暗い冬霞と明るいTOPHAT、めっちゃ極端ですよねw
      うみひこさんは冬霞を集中して見たそうですがうちは終盤になると注意力散漫になっていました。私は夕食のピザをオーブンにセットしていたし、夫はビールを飲み始めて、娘は友達とのラインが盛り上がっていて。なので飛龍さんの語り、3人揃って覚えていないんです。さっしーの気持ちがこもっているシーンを見逃してしまいもったいない事をしてしまいました。
      紫門ゆりやさんは女装はなかなかに良かったんですが、はい、声が渋めでしたね。組は違うけれど紫門さんと同期の音波みのりさんが演じる方がフィットする私も思います。そういや音波さんは「アルジェの男」でパァン、パァンと、愛月さんを撃ち殺していましたね。冬霞で永久輝さんが銃を使うのはどうにもしっくり来なかった私ですが、アルジェの男のこのシーンでは「オオーッ!よくやった!」ととても興奮しました。

      ハムレットってシェイクスピアなんですね。常識レベルなんでしょうが私は知りませんでした。若い頃、西洋問わず文学に興味がなかったんですよ・・・でもトシとってから、宝塚をきっかけに楽しませてもらっています。ウィキってみてビックリ!川に浮かぶオフィーリアの画像が載っていまして、この絵画を大塚国際美術館で見た事を思い出したんです(大塚国際美術館だから正確には絵画じゃなく陶板ですけど)。
      Amazonで探してみたら1949年の映画がアマプラ入りしていましたので今日にも観てみます。ロミジュリ(及びウエスト・サイド・ストーリー)で感じたような違和感(もっと他に手段あるやろ!的な)をハムレットでも感じるかもしれませんが、映画の評価がとても高いので楽しみです。

      冬霞での海叶さんは永久輝さんと仲良くしていそうで、裏で飛龍さんに、永久輝さんの下宿先がアナーキストの溜まり場だとチクっていた記者ですよね。朝葉さんはすみません、覚えていません。
      103期は男役だと希波さんと亜音さん、娘役だと夢白さん白河さんしか覚えていなかったんですが今後注目させていただきます。

      うみひこさんは冬霞、池袋で生観劇するんですね。
      はい、生だとジェンヌさん達のオーラを直接肌で感じる事が出来ますし、違った印象になると思います。
      是非感想をお聞かせください。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

      • うみひこ より:

        たーさん
        シェイクスピアネタ(うんちく?)をば。

        もう退団された男役スターで沙央くらまさんという方がいるのですが、彼女のご両親は演劇関係でシェイクスピア・シアターのご出身です。明治時代にシェイクスピアのことを沙翁(さおう)と言ってたのですが、そこからこの名前をつけたそうです。

        ロミオとジュリエットで沙央さんは乳母の役だったそうで、男役なのに乳母?と本人は思ったそうです。でもお父様が「乳母はとても重要な役だ!」ととても喜ばれたそうで、そこから思い直して乳母のお稽古を頑張られたそうです。

        ちなみにミレーのオフィーリアの絵は、フランスの作曲家ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」の王女のモデルだ!という説をとなえる人がいます。素敵なので自分はそれを信じてます。

        今から日比谷で宙組Never Sayです。ではでは。

        • 関西の、たー 関西の、たー より:

          うみひこさん、沙央くらまさんは大貫勇輔さんとのご結婚とお子さん誕生のニュースでしっかりハッキリ認識しました。劇場版「北斗の拳」をすごく観たかったんですが、娘の大学受験とあまりにかぶりすぎて断念したんです。ケンシロウを演じる大貫さんは「身体能力はSS級、歌唱力はエッ?級」なんて噂を聞いていましてとても注目していたので、ジェンヌOGさんと結婚したんだ!とすごく驚きました。

          沙央さんの「沙」は、シェークスピアが由来なんですね。「沙翁」でシェイクスピアとはなんともこじつけっぽいですが、明治時代ですもんね。
          ウィキってみたところシェイクスピア・シアターは有限会社としては解散したけれど、劇団は存続するそうで。コロナの影響もあったのかもしれません。

          ミレーのオフィーリアの絵について教えてくださりありがとうございます。
          ネットって便利ですねぇ、今、「亡き王女のためのパヴァーヌ」を聴きながらこのお返事を入力しています。なんかしっとりした感じ。
          あら!ラヴェルは1875年生まれで、写真が残っているんですね。

          昨日アマプラで1948年の「ハムレット」を観ました。2時間30分はやや助長に感じましたが名作ですね、この映画に触れるきっかけを与えてくださりありがとうございます。
          レビューで褒め称えられまくりなローレンス・オリヴィエは私にはちぃーっともイケメンに見えず、一方、オフィーリアの兄レイアティーズを演じたテレンス・モーガンは超イケメンでしたw
          終盤のふたりのフェンシング姿は見応えありましたし、ストーリー全体といい宝塚でもやってもらいたいなと思いました・・・ら、すでに1949年と69年と2010年にやっていましたw なので再演希望になりますね。
          1949年のは、前年の映画をさっそく宝塚化したんでしょう。昔から宝塚は目利きがあったんですねぇ。キャストが春日野八千代さんと乙羽信子さんでめちゃ豪華!

          日比谷でのネバセイはいかがでしたか?
          是非感想をお聞かせください。

          いつもありがとうございます。
          今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. まりも より:

    今回も興味深く読ませていただきました。

    冬霞の巴里、すごく良い感想が多かったですよね。永久輝さんには今回のような世界観は似合うと思っていました。でも確かに素敵ではありますが、たーさんが言われた通り、あまりに暗いのかもしれません。
    また原作のアレンジの話しもすごく参考になりました。面白かったです。

    変な話し、私は昔から少女漫画が大好きで、王家の紋章や伯爵令嬢、ガラスの仮面など、誰も愛さない冷血漢が1人の少女にのみ心を傾けるというストーリーが大好きなのです。なので、ひとこちゃん主演でそういう話を是非観てみたいです。オリジナルで宝塚らしい素敵な話しをお願いしたいです。
    相手ぼかしとか。わかるけど、わかりたくありません。
    ちなみに漫画原作だと、伯爵令嬢は雪組の早霧さんのものを動画で見ました。良かったですが、敵役の有沙瞳さんの演技がすごくて、素敵な娘役さんなのに敵役がはまり過ぎて、イメージを悪くしたようで残念な気がしました。
    雪組でのはばたけ黄金のつばさよは、ストーリーは良いのですが、主役のクルクルロン毛?がどうにも。。。
    他に何かありますでしょうか?

    ひとこちゃんは初めて観た壬生義士伝での沖田総司役での声が爽やかで、ダンスもキレだけでなく、姿勢が良いというか、体幹が良いというか、すごく素敵だなーと。もちろん三白眼の瞳も素敵で大好きです。
    花組に移ってしばらくは雪組のひとこちゃんの方が好きでした。お化粧とか。
    でもおそらくトップになっていくだろうジェンヌさんを応援出来ることは楽しみが多いですよね。
    多分、ひとこちゃんも次回の公演では単独で水美さんに二番手羽を背負って欲しいと思っていますよね。まして柚香さんは水美さんの二番手羽きっと見たいですよね。

    今はひとこちゃんの1stフォトブックを見ては癒されています。同じく声が好きな和希そらさんのフォトブックももうすぐ発売なので、楽しみです。

    あと娘の話しですが、バイトは最低この1年間は、大学生活に慣れて欲しいので、やらない約束をしています。免許は学生のうちにとっておくように話してあります。合宿でも通いでもどちらでも良いと娘にまかせています。具体的に通う前に相談があると思います。あと前に話されていた鍵と保険証の管理を任せるのは大事かと。うちもそれが遅れたため、鍵を持たずに家を出て家に入れなかったりしてました。一人暮らしで鍵を無くしたりしないか心配してます。

    雪組公演楽しみですね。大劇場に行くのが楽しみとのこと。良いですねー。演目がちょっと明治座でやるような感じっぽいですが、とにかく素直に楽しめそうな明るい感じがして確かにエネルギーをもらえそうですね。
    楽しんで来てくださいね。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      まりもさん、宝塚の感想には出来レース的なものもあるような気がします。内容に関わらず褒める事が前提になっているというか。
      どうも宝塚は、本気でトップスターにする予定のジェンヌさんには重たい作品をやらせるのが好きなのかもしれませんね。風間柚乃さんのバウ主演なんかナチスがらみだったしぃー

      まりもさんは正統派の少女漫画が好きだったんですね。篠原千絵さんなんかどうです?天は赤い河のほとりは「冷血漢がヒロインのみ深く愛す」スタイルですよね。
      私も漫画は大好きなんですが少女というよりは女性向け、そして男性向けを好んでいました。
      「伯爵令嬢」をウィキると全ストーリーが載っていますがなかなかに良さそう!王家の紋章のイメージしかない細川智栄子さんでしたがこんな作品もあったんですね!12巻と、私でも頑張れる長さなのもまた魅力ですw
      ただAmazonで調べてみると中古でも全巻セットがそこそこ高いですね。今後フリマアプリなどで探してみます。
      はぁ、なるほど、有沙さんはアンナを熱演して、かえって悪いイメージがついたかもしれないんですね。「スチュワーデス物語」の片平なぎささんみたいな?(わかりますよね?)
      「はばたけ黄金の翼よ」はホンマ、ストーリーがしっかりしていますよね。でね、私はけっこうウィッグにこだわりがありまして、あのクルクルロン毛もけっこう好みですよ。こないだの月組公演で月城かなとさんが使っていたウィッグなんてあまりにも普通の黒髪ショートでなんか物足りなかったしw

      永久輝さんに良さそうなオリジナル作品ですかー。ポーはどうです?
      これ、明日海さんの後を継ぐのは聖乃さんだと思っていたんですが、聖乃さんはだんだん筋肉派になっていません?冬霞では首が鍛えられた感じがして水美さんみたい!って思いましたよ。
      その点永久輝さんはずっと華奢なままで、エドガーに合っていそう。
      三白眼というと彩風咲奈さんが一枚上手な感じがしますが、永久輝さんも黒目が小さめですよね。沖田総司カッコ良かったですねー、私も生で観まして、あの頃はこのまま雪組でトップになると思っていました。とはいえ花組に組替えしたわけで、はい、水美さんが二番手羽根を背負う事を強く強く願っていると思います。っていうか、願っていない人なんていないんじゃないですか?おVISA様くらい?
      永久輝さんのフォトブック、話題になっていますよね!次は和希さんなんですかー!私も和希さん大好きです!声も大好きですし、あの細い目と厚い唇がたまりません!

      娘さんですがむこう1年、バイトはしない約束をしているんですね。はい、バイトに明け暮れて勉強しないでは元も子もないですもんね。私がまさにそんな大学生でしたよw
      すごく不便な地域だったので免許は合宿で取りました。通学を選択した友達にはドロップアウトして免許を取れなかった子もいたので合宿にして良かったと思っています。相部屋の子たちと仲良くなりましたし楽しかったですね。
      ですが!自分自身がそんな経験をしても我が娘となると、合宿の間に何があるかわからないと不安になっちゃうんです・・・

      まりもさぁん、聞いてくださいよぉ、なんとうちのバカ娘、今日はスマホを自宅に置いたまま大学に行ってしまったんです。
      私はずっとリビングにいまして、どうもさっきからブーンブーンと音がする・・・と思ったら娘のスマホでビックリ!
      今日は娘が帰宅するまでハラハラと過ごします。こんな調子じゃあ鍵や保険証もなくしたりしないか心配です。
      まりもさんの娘さんは遠方でひとり暮らしなのですから、私よりもっとずっといろいろ気がかりですよね。是非今後も、娘さんの事をお聞かせください。

      この頃とにかくエネルギーがすり減っていたのですが、ようやく、大劇場に行きたい気持ちが出てきました。
      お芝居はふふ、確かに明治座っぽいかもしれません(まだ明治座に行った事はないけれどw)。でも、いろいろ考えず楽しめるような期待をしています。
      まだちょっと先なんですよね。そうそう、大劇場の前に大阪四季劇場なのでこちらも楽しみです。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  3. こんちゃん より:

    関西の、たー様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    私も、公演解説で「古代ギリシアの作家アイスキュロスの悲劇作品三部作「オレステイア」をモチーフに」と書いているのに、母殺しも近親相姦も回避すると、そもそも宝塚向きでない「オレスティア」を原作にした意味は?と疑問でした。

    ここは素直に古代ギリシャを舞台にするか、宝塚版「ロミオとジュリエット」とかこの間の御園座版「王家に捧ぐ歌」のように、衣装や音楽は19世紀ゴシックホラー風だけど、時代設定は古代です!作戦で押し切ればよかったと思うんです。

    戦争の勝利を祈るため、イーピゲネイアを神の生贄に捧げるとか、神のお告げが絶対!な展開も、古代が舞台なら「まあ、大昔は生贄とかお告げとかが大事だったんだなあ」で一応納得できるかも、ですが、

    19世紀パリともなると、「娘を生贄」は絶対ダメだし、「父親の勧める縁談が嫌で自殺」も、当時の上流階級の結婚はみんな親が決めた政略結婚だったろうから、娘の自殺は不幸なことだけど、父親の行為自体は極悪非道とまでは言えなかったのでは?とか思ってしまいました。

    私が神話に求めるのは「わかるう」より「何か、すげえな!」で、「冬霞の巴里」は妙な現代的理屈付で、登場人物が神話的存在から、妙に小市民化、俗物化したように思いました。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      こんちゃんさん、はい、復讐の女神エリーニュスはオレステスが実母を殺した事を糾弾し、オレステスは発狂するんですよねぇ(後に回復するけど)。なのに実母殺しをナシしちゃうなんて、「オレステイア」の根本がパーになってる。
      私はただただ「普通に古代ギリシャを舞台にしたら良かったんちゃう?」って思いました。永久輝さんのクールなお顔つきはギリシャものにピッタリですしね!
      ロミジュリや王家に捧ぐ歌はどちらも時代を合わせた大劇場公演をやっているから最新版でああいったアレンジもありかもしれませんが、冬霞はしょっぱなから、タイトルを含めフルアレンジ。なかなかの難題だったと思うし、うまくいかなかったような気がします。
      もうねぇホンマ、こんちゃんさんのおっしゃるとおりなんですよ。「妙な現代的理屈付けによって俗物化」ですね。

      でもね・・・
      こういった文句を言えるも宝塚の良さかもしれません。
      何もかも完璧ならそれでええんか、華やかで楽しけりゃええんか、ってわけでもないし。
      冬霞はツッコミどころ満載ゆえ、いろいろ考える事が出来たんです。

      ふふ、こんちゃんさんの「TOPHAT」感想記事・・・
      タイトルが素晴らしいですね。確かに45分で終わりそうな内容ですからw 音楽と歌、タップダンスで引き伸ばしているけれどww
      楽しませていただきましたし、冬霞に感じたような不満はなかった。だけど、じゃあ感想記事どうするねん?となると悩みますね。愛しのマイティ様を始め、キャストの方々について語るしか出来なくって。で、すでにそういった感想記事は出尽くしているから今更私が記事にしなくても良いや~、となりました。

      宝塚は楽しいですね。実用性を重んじていた私に、非実用的な世界がいかに楽しいかを教えてくれます。
      月組と雪組の外箱がどんな内容なのか興味ありますし(特に月組はイミフすぎる公演解説と現代的な月城さんのお姿に内容が予測不可能w)、冬霞がハムレットっぽいというコメントをいただいたのでじゃあアマプラで観てみようかという気になりました。
      高校生の頃の私は「文学や歴史を学んだってお腹は膨れない。人参の育て方やブドウを種無しにするための処理を学ぶほうがよっぽど実用的!」と思って実際農学部を選んだけれど、今から大学に通うなら文学や歴史も楽しめそうな気がします。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  4. めい より:

    私の思い込みかもしれませんがVISAが付くと、あまり良い作品に当たらない気がします。
    明日海さんは「ポーの一族」があってほんとに良かったです。

    過去4人のトップスターさんについて↓
    https://ameblo.jp/creativecolors/entry-12694990984.html

    話が変わりますが、宝塚で悠浦さんに似た人を見つけました。
    月組の瑠皇りあさんです。
    https://kageki.hankyu.co.jp/star/ruo_ria.html

    ショー「Dream Chaser」大劇場版「I’ll be back」の場面、左端(最下手)の人が綺麗~と思って調べたところ瑠皇さんだとわかりました。

    ただ・・・お顔はかなり似ているのですが身長は・・悠浦さんは175cmだったのでちょっと小柄です。
    次、月組を観られる時は注目お願いします。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      めいさん、なるほど、おVISA様がバックにつくと「迷作」に当たる可能性が高まるんですね。邪馬台国の風はホンマ、「迷」ぶりが有名ですもんね(私はまだ観ていないんですけど)。
      ポーはホンマに素晴らしいですね!あまりにも初演が良すぎたゆえに、再演が難航しそうですが・・・

      瑠皇りあさん、確かにお顔が悠浦さんに似ていますね!教えてくださりありがとうございます。
      大劇場版の「I’ll be back」のメンバーは「これぞ選別」でしたねぇ。
      夢奈さん、風間さん、礼華さん、柊木さん、一星さん、瑠皇さん、いずれもイケてる男役ばかり!
      私は一星さんに大注目しました。とにかくスラーッ!と背が高くって。
      次は瑠皇さんに注目しますね!

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  5. 昭和っ子 より:

    冬霞 配信で見られたんですか

    私はすっかり諦めていました
    会に入ってられる知人に私と娘の分を頼んでたが
    やはり友人からお断りが だろうな!って納得して 娘はそれでも別ルートのファンの知人から譲って貰い
    早々に観劇して見られない私の為に詳しく内容を教えてくれました
    でも見られたのです
    千秋楽ギリギリの夜の公演を知人がチケットを回してくれました

    丁度午前の公演をメーンシアターの方のTOP HATだったので
    移動距離もないから
    即 お礼を言って観劇させて貰いました

    でも 昼はノリと軽いダンス歌の公演

    夕方からは巴里の下町や割れたガラスの建物
    衣装も私には薔薇に見えたが血染めらしい方がウロウロ
    あまりにも思い話に頭の切り替えは1:30ではキツいですね
    1幕はチョット、ウトっとしてしまい流れが途切れたが
    2幕はしっかり観ました

    飛龍つかささん本当にお上手
    一樹さんのお話でオクターブさんは自分の父への良い思い出でだけでなく
    自分の知らない父の裏面も知り
    義理とはいえ母の苦しみ
    血の繋がらない姉など
    だんだん復讐への気持ちが薄れてくる

    でも姉の励ましなどで義理の父への復讐を結構を考える
    愛蘭みこちゃんや希波らいとくんの素直な人といると明るくなるオクターブ

    人には何面もあるみたいな話にしたかったのでしょうね

    最後の食事会の場面でアナーキストのほのかちゃんが襲ってくるのをオクターブは父を守りアナーキストのほのかちゃんを打ってしまう
    一次は友人だったのに
    父つかさ君は急所を外しているのか?
    最後はクロエ(紫門)に支えてられて去っていく

    結局オクターブは本当の母の事もわからない
    白い父(和海さん)とのいい思い出しかない
    身寄りの無いオクターブをこれからも兄弟でいましょと姉アンブルと去っていく

    それからはご想像に任せてます
    チョット柴田作品風?

    関西より関東のは評価でこの作品はもっと高評価されるかもしれないな?と考えました
    まあ振り幅が大きい宝塚

    花組はオンワードモデルのTOPカップル
    VISAとダイキン
    スポンサーのイメージガールいっぱい

    私も今も着ているオンワードのスリーシーズのコート(40年も着てる)
    家のエアコンはダイキンです
    VISAは宝塚友の会のカードについているし
    花組さんに貢献かな?

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      昭和っ子さん、TOPHATと冬霞を一気に観劇したんですね。どちらも花組だし場所は梅芸内ではありますが作風が極端に異なりますもんね、お疲れ様でした。
      冬霞はねぇ、もう、シレッとオリジナルを装っても良かったような気がします。原作は古代ギリシャものだから著作権なんてないんだし。

      >人には何面もあるみたいな話にしたかったのでしょうね
      私もそうだと思います。それはそれで良いんですが、私はなまじ原作をかじってしまったばっかりに「キモをすげかえている!」と違和感を感じてしまいました。
      だんだん集中力が途切れ、時間的にも「ライブ配信後はすぐに夕食」だった事もありお芝居の終盤をキッチリ観ていませんでした。フィナーレのダンスは楽しんだんですが。

      「後はご想像にお任せ~」なラストでしたっけ?それならシバター的ですね。でもシバターならもっと華やかにしたと思います。冬霞はとにかく全体的に暗かった。一樹さんは相変わらず名演でしたが、ビジュアルはホームレスそのもの!アルコール依存な雰囲気もありましたし。一応「もともと医師だった」とはなっているけれど、あんまりもですよー
      その点、希波さんと愛蘭さんはいかにも宝塚的でホッとする存在でした。希波さんは綺城ひか理さんと雰囲気が似ているような?愛蘭さんはとにかく可愛かった。婚約者の希波さんよりどんどん永久輝さんに惹かれていくけれど、最後はちゃっかり希波さんに戻るところをうまく演じていましたね!

      東西では評価が違うかもしれませんか?
      まぁその、東は西よりお笑いの評価が低く、シリアスがアゲアゲされやすいような気がしますから、そうかもしれませんね。

      >まあ振り幅が大きい宝塚
      は本当にその通りですね。でね、冬霞の感想記事は文句メインになっちゃったけれど、文句を言わせてくれるのもまた良いかなと思うんです。特に文句らしい文句がないTOPHATについてはストーリーそのものについて記事を書く気になれなかったし。ただ、今の私のメンタルにはTOPHATが向いているかもしれません。みんな幸せで、誰も死なないし、楽しいキャラばかりで、中でも愛しのマイティ様のハツラツとしたお姿に胸を打たれましたので。

      昭和っ子さんはオンワードのコートを40年も着ているんですね。さぞ質が良いんでしょうね。
      エアコンはダイキンですかー、ちょっと高い印象があって避けていたんですが、次はダイキンにしようかな。今の我が家の日立のエアコンが、お掃除機能のせいでクリーニング代がすんごく高くって。ダイキンの方が構造がシンプルらしいです。

      確かに花組はイメージガールが多いですね。一番強いスポンサーはやっぱ、VISAかなぁ?
      イオンや楽天でクレジットカードを作る時はVISAとマスターから選べましたが、そういえば宝塚友の会のカードはVISAのみでした。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  6. 昭和っ子 より:

    ター様

    雪組も観劇されるんですよね
    松竹新喜劇って言われる(爆笑)

    でも是非注目して下さい
    伊勢屋の総太郎(朝美さんです)2番手です

    しかし全くクズ男
    夢介(彩風さん)がいなかったら
    まるで冬霞のオクターブの親父並みに反省の色無し

    お父さんには勘当されるが母親が甘すぎる
    過保護息子の典型
    是非そこをご覧下さい

    二番手なのに良いとこ無し
    自慢の顔でファンは嬉しいかな?
    実はわたしのNo.1は朝美さんだけど
    水美さんがNo.1になりそう(爆笑)

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      昭和っ子さん、ふふ、夢介は松竹新喜劇っぽいんですねw 私が松竹新喜劇で最も引っかかったのは「テンポの遅さ」でした。必要時間の倍以上をかけているような感じ。夢介はどうなんでしょうね?楽しみですw
      朝美さんの役がイマイチというのは夫も言ってました。2番手やのになぁ、と。案外夫は「番手と役柄」にこだわりがあるようで、柳生忍法帖では舞空さんの役を「トップ娘がやる役ちゃうわ!」とご立腹だったんです。果たして夫には宝塚ファン的素質があるのか、どうか???

      私には息子がいないんですが、息子ってかわいいらしいですね。
      ママ友だった人が遠方の大学に通っている息子さんのために頻繁にクール便で手料理を送っていて、甘やかしているなぁと思いましたが私にも息子がいたらきっと同じような事をしていたかと。娘でも十分に甘やかしてしまいましたし。
      朝美さんの過保護息子ぶり、楽しんできますね。

      朝美さんの顔は本当に美しいですよね。私は和希さんの顔もかなり好きなんですが、万人受けするのは朝美さんかと。
      はい、水美さんもかなり、多くの人に好まれるお顔だと思います。バロックロックとTOPHATでオヤジ役が続いたので、ショパンでは若々しく美しい姿を拝めるのが楽しみです。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  7. 宝塚・劇映画・テレビドラマの大ファン(ペンネーム) より:

    はじめまして。
    宝塚・劇映画・テレビドラマの大ファン(ペンネーム)と申します。
    自分は、まるで神様を崇め奉りますが如くひたすら宝塚を賛美しまくりますだけの宝塚評論は大大の大嫌い!ですので、たー様の辛口混じりの記事を非常に面白く拝読しました。
    その上で一言だけコメントをさせて頂きます。
    宝塚(芝居)や劇映画やテレビ・ビデオのドラマのファンの方で脚本に関しまして一流の文学作品レベルのものを期待しまして作品がいわゆる含蓄を有していますことを期待しています方へ対しましては、そもそも無いものねだりをしますのではなくて、是非、外国の一流の不朽の名小説を読みますことをお薦めします。
    以上で失礼します。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      宝塚・劇映画・テレビドラマの大ファン(ペンネーム)さん、はじめまして。
      コメントありがとうございます。
      外国の一流の不朽の名小説がおすすめなんですね。了解しました。

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