貴城けいの夫はイケイケ、玉三郎はカミカミ[特別公演 感想]

歌舞伎・芸舞妓

去年に続き今年も南座での坂東玉三郎特別公演を観に行きました。

阪急京都河原町駅で信じられないほどまずいアイスコーヒーを飲んでしまい(後述します)、若干テンションが下がっての到着。

しかもイヤホンガイド(800円)をレンタルしたら

今まではなかったプラスチックの札がくっついており、イヤホンガイド本体とぶつかってはカチャカチャ音して嫌な予感がしました。

それでも気を取り直して

愛機をスタンバイ。

座席は三等席のサイドでしたがうまいことすっぽん(花道にあるセリ。基本的に幽霊や怪物などが出てくる)が見えましたし

愛機があればすっぽんから出てくる役者さん達の顔もよくわかります。しかも広角なので視野が広く窮屈さがないんですよね。ああ、この双眼鏡はホンマ、重さと大きさが半分になれば天下を取れるだろうに・・・

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/811 よりお借りしました

この度のタマ様の特別公演は「怪談 牡丹燈籠」。1本物です。去年は「東海道四谷怪談」と「元禄花見踊」の二本立てでしたから今年は去年より本格的な怪談なのだろうと期待でワクワクでした。

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/811 よりお借りしました

タマ様の共演者は去年とほぼ変わらず。
通常の歌舞伎ファンなら片岡愛之助さんに注目するのでしょうし私だって愛之助さんは大好きですが、宝塚ブロガーとしてはやはり、元・宙組トップスターな貴城けいさんのご主人である喜多村緑郎さんを外せません。
とはいえ今年は去年ほどゲッスイ気持ちはありませんでした。去年初めて喜多村さんを生で拝んだ際に見た目や所作の美しさにたまげまして、おそらく今年もそうだろうと予想していましたから。

やはり今年も喜多村さんはイケイケでしたよ。
開演すると舞台中に「ちりぃぃ~ん、ちりぃぃ~ん」の音が響き渡ります。舞台中央よりもやや上手側で喜多村さんが観客に背中を向けて正座しており、右手で棒のようなものを上下に振っておりんのようなものを叩いているんですね。

で、この後ろ姿からして色男の臭いがプンプンしていたんですよぉ。

喜多村さんは頭頂部→背中→お尻にかけてピーンとまっすぐで非常に美しく、足の組み方が独特でこれまたとっても綺麗でした。足の裏まで白塗りが完璧でしたし。
足の組み方を真似しようと思ったんですが足の甲や指がうまく動かなかった。喜多村さんの足の甲や指は相当しなやかなのでしょう。喜多村さんの舞踊の美しさは去年十分に堪能したつもりでしたが今年は「正座姿(しかも後ろ向き)まで美しい」と新たな発見となりました。当該公演を観に行く予定のある方には是非、開演早々の喜多村さんに注目していただきたいです。「美は細部に宿る」を地で行ってますから。

喜多村さんは去年のお芝居ではヒロイン(タマ様)と不倫をした濡れ衣を着せられる役だったんですよね。私生活で実際に不倫をしてしまった喜多村さんにとってなかなかに罰ゲームだったかと。もう禊は済んだのか、今年はイケメン浪人の役でした。

密かに気持ちを通わすお嬢様と浪人(喜多村さん)ですがお嬢様は恋煩いで死んでしまい、後を追うように乳母も死んでしまいます。しかしお嬢様と乳母は幽霊となってすっぽんから登場して喜多村さんに会いに行き、喜多村さんはお嬢さんが幽霊とは知らないまま深い仲になりました。
関係を繰り返していく度に幽霊にだんだん精気を奪われ、結局は黄泉の国へと連れて行かれる喜多村さん。ここで1幕が終わり、2幕にはお嬢さんも乳母も喜多村さんも出てこなかったです。喜多村さんは可哀想ですが3人揃って成仏したという事でしょう。

1幕で幽霊に加担して、いわば幽霊が喜多村さんの命を奪う事に協力したのがタマ様と愛之助さん夫婦です。タマラブ夫婦は喜多村さんに恩義があるにも関わらず幽霊が差し出すお金に目がくらんで喜多村さんを裏切ったんですね。

2幕は幽霊からせしめた金で始めた商売が成功したタマラブ夫婦の話です。愛之助さんは貧乏時代はタマ様のヒモ状態で、金持ちになってからは浮気に励んでいるんですからどうしようもありません。夫婦関係がこじれ、幻影を見た愛之助さんはタマ様とそのお友達を殺してしまいます。
それでおしまいです。美しいラストではないものの去年の四谷怪談よりはうーんとマシでした。
タマ様と愛之助さんが夫婦という設定は四谷怪談も牡丹燈籠も同じです。しかし最初っからタマ様に愛想をつかした愛之助さんが徹底的に裏切りまくる四谷怪談とは異なり、この度の牡丹燈籠ではほぼ最後まで夫婦仲良しだったんですよね。やはり作者の違いゆえでしょう、四谷怪談は「グロ作家の代名詞」な鶴屋南北の作品ですから。牡丹燈籠の作者は三遊亭円朝という方で、もともと落語家だったようです。

トータル的には二本立てだった去年の方がお得に感じました。
気色悪い演出が練り込められた後味の悪いお芝居であれ、幕間を挟んで2幕でカラッと明るい舞踊になるとチャラになるものです。
それに・・・
去年は2幕が舞踊だったゆえセリフがなかったのが良かったのだと、今年の観劇後に強く感じました。
というのもタマ様がやたらとセリフを噛む、飛ばすを連発したんですね。1幕でもありましたが2幕でかなりひどくなりました。2幕では浮気した愛之助さんと愛之助さんを責めるタマ様の掛け合いが見せ場なのにタマ様のしくじりが多すぎて集中出来なかったです。
かつては仁左衛門さんと組んで何度となく演じてきた役なのにあんなにもしくじってしまうなんて。
タマ様は大きな劇場での公演から引退すると発表したそうですね。マスコミはその理由を某歌舞伎役者の犯罪とこじつけようと必死だったけれど、タマ様のご様子を拝んだ私としてはタマ様にいろんな限界が来ているのだと感じました。もう73歳なのですから当然といえば当然です。

タマ様のしくじりは良いのですがイヤホンガイドにプラスチック札をくっつけた南座のしくじりには心底ガッカリでした。上演中も案の定、イヤホンガイドとプラスチック札がぶつかりあっちでカチャ、こっちでカチャと音を立てていたんですよ。他人事のように言ってしまいましたが私も最初のうちはイヤホンガイド(及びプラ札)を手で握っていたため音を立ててしまい、パーカーのポケットに入れて難を逃れました。
返却する時にスタッフさんに音が鳴り耳障りだった事をしっかり伝えましたが、口先で謝られただけ。
南座は私にとって歌舞伎観劇デビューを果たした想い出の劇場ですし、劇場そのものもすごくお気に入りでした。しかし歌舞伎座を知ってからは南座に見劣りを感じてしまう上に、さらにイヤホンガイドでこんな改悪があると余計に気持ちが冷めてしまいます。

次の南座公演は「九月花形歌舞伎 新・水滸伝」。
だけどこれ、歌舞伎座での「八月納涼歌舞伎」第三部のお下がりなんですよね。もともと演劇界って東京中心だし、歌舞伎座は唯一の歌舞伎専用劇場である上に東京の一等地にあるんですから、ここを最優先するのは仕方ないかもしれません。

・・・

さて、以降はオマケです。

坂東玉三郎特別公演は14時開演でしたので11時ごろにキタに行き、

うめだフードホールに行きました。フレッシュネスバーガーがビール半額セールをしているので1杯だけ飲もうと思ったんです。
しかし残念な事にうめだフードホール店は除外店でした。

https://www.freshnessburger.co.jp/brandnews/3128/ よりお借りしました

今は公式にも記載があるけれど、前はなかったように思うんですよね・・・

8月1日のオープンだったので花が飾られていたようです。私が行った時はまさに撤去中でした。
もちろん私はここではなく、

20mほど歩いて宮武讃岐うどんへ。

今回もとっても美味しかった。

とにかく麺がもっちり。スタッフさん達は忙しそうだったのでどこで製麺しているのか質問出来なかったんですが、冷蔵庫(だと思う)から丸く平べったい、カットされる前のうどん生地(と思われしもの)を取り出している様子が見えました。

塩分も水分もたっぷり補給し、阪急大阪梅田駅から京都河原町駅に向かいました。

でね、電車の中でほんのり眠くなってしまったんです。
そこで私は河原町駅のホームにあった小さなローソンでアイスコーヒーを買い、ホームのベンチに座って飲む事にしたのですが・・・

まずい!
飲むほどに気分が悪くなるレベルのまずさ!

100円という安さにこだわり美味しさを完全に犠牲にしています。こんなものを工場で作り、トラックで店舗に運び販売するなんて地球に、そして何より購入して飲む人にメリットがないですよ。

ある意味あまりのマズさに一気に目が覚めたもののやっぱりテンションは下がってしまいました。ようやく飲みきり、口の中に広がるマズい香りにうんざりしながら南座に向かったわけです。途中にマクドナルドがありまして「こちらにすりゃあ良かった」としみじみ思いました。

観劇が終わった頃にはアイスコーヒーへの怒りはおさまりました・・・と言いたいところですが、河原町駅のホームでローソンを見た瞬間イラッ!としたのであのアイスコーヒーが廃盤になるまでローソンを恨み続けるかもしれません。

その後は梅田で娘と落ち合いました。
いつの間にか娘はバイトをやめており、夏休み早々からインターンに励んでいます。これがまた、私の希望と正反対なタイプの企業なんですよね。片親育ちの私が母の望む進路を選ばなかったのは母が十分な環境を与えてくれなかったからなのですが(私にとって母は完全に反面教師だった)、両親が全力で十分な環境を与えても子どもは親の望みを叶えようとせず好きなように人生を選択する事がよーくわかりました。

そんな娘と阪急友の会のポイントで外食したので次の記事にします。

去年の坂東玉三郎特別公演の記事はこちら

コメント

  1. やすみ より:

    たー様
    こんにちは。
    喜多村さんは歌舞伎から新派に移られても歌舞伎の舞台には立つのですね。
    玉さまのお気に入りなのでしょうか。
    男女問わずなにかと気遣いのできる方なのでしょうね。

    たー様体調はいかがですか。
    私は熱中症になってしまって、週末は寝て過ごしました。
    暑い日が続きますがお大事になさってください。
    当分遠征の予定もないので温泉でも行こうかと計画中です。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      やすみさん、はい、喜多村さんはもともと歌舞伎役者だったのに新派に移ったらしいですね。一般人出身だと歌舞伎役者は何かと大変なのかもしれません。
      いろいろ苦労してきただろうに、(歌舞伎ではない)普通のお芝居で出会った女優と不倫していっぺんにパーにしちゃいましたね。今後も普通のお芝居からは干されっぱなしかも。

      救いの手を差し出してくれたタマ様に足を向けて寝られないでしょう。
      で、タマ様にしたって魂胆があったんちゃいますかね?自身が演じ慣れきった役でもカミカミになってしまうほどに衰えているんですから、脇を固めるメンツには優秀であって欲しいのでしょう。
      喜多村さんは見た目も所作もホンマに美しいですよ。でもって女形が向いていそうなんです。タマ様が高身長女形ですから、喜多村さんとはタイプが似ているんですよね。
      喜多村さんはまぁその、気遣いも出来てモテそうではあれ、それなりにトシだし経済力は控えめっぽいので今後は悪さはしないんちゃいます?

      やすみさんは熱中症になったんですね。週末をゆっくりすごしてそうで何よりです、病気も怪我も最初の治療が肝心ですから。
      私はとりあえず元気にしています、だけど不正出血っぽいのがあり婦人科に行ったらごく小さいものの筋腫っぽいのがあるとの事でした。ちぶさにはのう胞や腫瘤があるし、きっちりアラフィフらしく老化しています。
      温泉いいですね~、私も大好きです。海の幸とセットだとさらに嬉しいw
      もし温泉に行かれたら是非感想をお聞かせください。

      毎日暑いけれどお互い元気にすごしましょうね。
      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. めい より:

    何度見てもわからず、気になって仕方ないのでお聞きします。
    冒頭のブルーのお帽子の下ですが、これはどうなってるのでしょう?
    日焼け防止スタイルなのはわかるんですが・・・

    帽子の下にマスク様布付スカーフを被っている~なのでしょうか?
    (でも不織布のマスクも装着されてますね?)
    それとも帽子に布とマスク布が付いているんですか?

    いつでもOKですのでお手隙のときに、ご回答お願いします。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      めいさん、これねぇ、UVカットのフェイスカバーを使っているんです。私は日焼け止め効果の高いクリームやファンデーションを使うと肌がヒリヒリしやすいので物理的なUVカットを重視しています。
      不織布のマスクと併用する事によりUVカット効果が高まる上に、フェイスカバーの汚れ防止にもなるんです。
      装着の順番としては
      不織布マスク→フェイスカバー→パーカーのフード→帽子
      ですね。記事のページにフェイスカバーのアマゾン広告をくっつけたので良ければ見てやってください。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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