早花まこがOG記事を更新[美城れん]、読みにくさは変わらず

ジェンヌさん

新潮社が運営する読み物サイト「考える人」で連載を持つ早花まこさん(88期)。
内容はOGさんについてなのですが更新が滞っていまして、私は自分が感じた事を1月18日の記事にしました。

もうこのまま放置されっぱなしになる気がしていたんです。
一昨日2月20日に読み物サイト「cakes」で連載を持つ天真みちるさん(92期)について記事を書いた際に一応、「考える人」もチェックしたんですね。早花さんの連載は更新されておらず正直「やっぱりなぁ」と思ったんですよ。
なのにしつこく翌21日にもチェックしてみたら・・・更新されていました!
前回の風馬翔さんから実に4ヶ月ぶりです。しつこいチェックって基本的にデメリットが多いような気がするんですが、たまには良い発見もありますねw

第6回 美城れん(前篇) 私の努力は、誰も持っていけやしない――不器用で一途な少女が抱いた夢の先には

第6回 美城れん(後篇) 嘘がないお芝居がしたい、嘘がない人生を歩みたい――自分らしさを貫いて生きる

この度登場したOGさんは美城れんさん(84期)。
私が宝塚ファンになる前の退団でこの度初めて知ったOGさんですが、なんか雰囲気が天真さんとかぶります?主役ではなく脇役としての男役、「おじさん」を極めた方のように感じました。

文章は前編後編にわかれており、いずれも長い。
美城さんが音楽学校に入学するまでや入学後、宝塚に入団してから退団まで・・・それぞれのエピソードが掘り下げられており、ふむふむと読んだんですね。
充実した内容だったとすごく思います。
が・・・
それにしても相変わらず、読みにくい文章なんですよ。
早花さんの文章を継続して読む事によりだいぶ慣れてはきました。それでも読むにあたり、言ってみると「どっさり疲れる」感があります。これまで知らなかったOGさんの人生に触れる喜びがあふれるのですが疲労感もそれなりにあり、両者を天秤にかけるとやや後者に傾くというか。

どうして早花さんのOG記事はこうも私の脳に負担をかけるのか。
私なりにジックリと考えてみました。

まず気になるのが「である」「だった」といった文体。ブンゴーじゃあるまいし「です」「ます」でええんちゃうかと私は思うんですよねぇ。
でもここだけじゃないんです、私の脳が疲れる理由は。
OGが別のOGについて記事を書くとなるとスタンダードなのは「インタビュー形式」じゃないですか?しかし早花さんの文章は「ドキュメンタリー風」なんですよ。
ほら、あれあれ、そう!
「プロジェクトX」みたい!
重たい感じがソックリ~
「かぜのなかのすーばる~♪」な歌がホンマ、合いそうだし。

で・・・
プロジェクトXなら、ナレーターはひたすら主題(番組で取り上げた企業や人物)にフォーカスしているでしょう?ナレーターは名乗りすらしていないような?だから視聴者は主題に集中出来るんですね。
一方で早花さんの文章はドキュメンタリー番組のナレーター風でありながら、主題であるOGさんに専念せずこまめに自分の話も織り交ぜるんです。ゆえに内容が、
・OGさんの発言そのまま
・早花さんから見たOGさんについて
・早花さんご自身の体験談
の、ごちゃまぜになっているんですね。
だから、私の脳には、読みづらい。
早花さんの脳内では整合性が取れているんでしょう。しかし私の脳内では「ごちゃついててわかりにくーい」になっちゃうんです。

しかも早花さんの「自己アピールしたい」感が目立ちがちなんですよね。
第1回の早霧せいなさんの時なんて文頭でまず、自分の事を述べていますし。これねぇ、パッと読んだ時は早霧さんの発言かなと捉えたんですが、すぐ後に続く文章を読むと「まず早花さんが自分の感覚を述べて、早花さんの感覚に早霧さんが同意した」という文章である事がわかるんです。その後も自分アピールが強いように、私は、感じました。
こういったところ・・・あくまで私は、の話ですが、プロっぽさに乏しいように感じるんです。OG記事なのですからもっとOGを立てたらええんちゃうかなと。
さらに突っ込むと・・・
早花さんはジェンヌOGというキャリアからして、物書きとしての訓練をみっちり受けたとは考えられないんですね。宝塚関係の雑誌で執筆活動をして高い評価を得ていたそうですが、まぁいわば、忖度ありきの世界で下駄を履かせてもらっていたんじゃないかと。しかしながら早花さんご自身に下駄感覚はなく「私は最上級の文筆家です」アピールを強く感じます。このあたり、「私は心理学のプロプロです」アピールが伝わりまくる叶羽時さんと似ているように感じます(叶羽さんについては私の感覚で記事を書きました)。

OGさんに注目すると、「自分は特別な存在である」というプライドがすっごく高い方が多いように、私は勝手に思っています。
天真さんは例外的で、文章からOGとしてのプライドを強く感じさせながらも同時に「退団した自分は只の、一般的な社会のルールを知らない人でしたぁ!遅ればせながら社会人デビューして頑張りまぁす!」な様子がありありと伝わってくるんですよね。

一般人から有名人まで動画チャンネルを持つのが当たり前な世の中ですが私は動画を好みません。自分のペースで文章を読み、発信者の感性に触れたいんです。
脳トレになりそうですし早花さんの記事も読み続けたいので、何はさておき次の記事はもっと早くアップしてもらいたいですね。この度は前回から4ヶ月もかかって、もはや「連載」とは呼べない気がしますので。

コメント

  1. うえ より:

    たーさま

    いつも歯に衣着せぬご意見、楽しく拝読しています。今回の記事、嬉しかったです。

    昔から歌劇では文豪などと称えられ、まあ、他の文章が苦手な方々よりは面白いかな…とは思いつつ、独りよがりな文体が苦手でした。なので、このブログで私だけじゃなかった、という安堵感を得ることが出来ました。

    私も大人になってから宝塚を知り、観劇を始めたので、たーさんの気持ち「わかるー!」ってところ、多いです。先祖代々ファンだったりする人には当たり前の感覚も、私にはよくわからないことがたまにあります。

    ハマる前、ハマりかけ、ハマる瞬間、その時々の自分の気持ちや感覚は大事にしておきたい、と、たーさんのブログを読んで思うことが多いです。

    これからも更新楽しみにしています。
    ありがとうございました。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      うえさんっ!そう、そーなんです!まさに「独りよがり」なんですね!いやー、この表現が頭に浮かばなかった。「自己満足」とは思っていたんですが。
      そうですか~、早花さんは歌劇(雑誌の、ですよね?)で文豪と称えられていたんですか~。「あくまでジェンヌの中での話だよ」と付け足してくれた人はいなかったんでしょうかねぇ。
      いなかったのかもしれませんね。今もいないようだし。
      「考える人」は新潮社の運営なんですから編集には文章のプロプロが携わっているはず。早花さんに「『である調』はやめて『ですます調』に変えません?」とか「OGの記事なんですからご自身の事は控えめが良いかも?」とか言いたい人もいるんじゃないですかね?それでも早花さんの記事はアップするなりまたたく間にランキング1位になるんですから、文句なんて言えないんでしょう。

      宝塚にはたくさんの暗黙の了解があって、大人になってからのファンには理解出来ない領域がありそうですね。
      それでいいんですよ。
      コアなファン、素人ファン、それぞれが自分の気持ちや感覚を大切にしたら良いんです。
      素人ファンだからって小さくなる必要はありません。所詮は趣味なのですから、よくわからない事はわからないままで良いしね。

      でね、ちょっと宝塚から離れますが・・・
      うえさんのおっしゃる、

      >その時々の自分の気持ちや感覚は大事にしておきたい

      これ、宝塚に限らずすっごく大切な事なんです。
      家庭や学校、職場といったあらゆる環境で、こういった感覚を大事にしなくちゃいけないんですよ。
      しかし実際は無理矢理抑え込む事が少なくなく、ある程度のストレスは自身を強めてくれるけれど、容量オーバーすると病んでしまいます。
      うえさんもそのあたり身に覚えがないですか?私にはありますよーw

      どんなに頑張って気遣いしても攻撃してくる人はいます。リアル生活でもこのブログでも。
      なので頑張ったり気遣いしたりはほどほどにして好きなようにしています。
      もしうえさんが頑張ったり気遣いしたりでお疲れでしたら、一緒に手抜きユルユルを心がけませんか?
      あくまで私の経験での話ですが、病むほどに努力してもユルユルでも、結果はさして変わらない気がします。

      この度はコメントありがとうございました。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. conga より:

    久しぶりすぎて忘れられていてもおかしくないですがずっと読んでいます(笑)
    あまりにも共感したのでついコメント記入してしまいました。

    うえさんと全く同じように私も思っていましたがあまりにも早花さんの文章を褒めるジェンヌが多く文豪とまで言われていたのでいつしか歌劇では彼女の文章をスルーするようになっていました・・・
    (今ふと思いましたが文豪ってまさか、常人には読みづらい文章を書くという意味だったのだろうか)
    最初に読んだ時、俗に言う目が滑る、という感覚はこれか…と思ったのですがたーさんがきちんと言語化してくれてすごくスッキリしました。

    たーさんの返信にも頷きまくっています、宝塚の謎ルールの数々、私は興味深いな、どうしてこうなっているんだろうと思っているのでルールを知らない人の「よくわからない」が面白いし気になるんだと思いましたね。

    歌劇ってジェンヌさん(あと演出家などのスタッフも)が書いた文章を見る貴重な機会なんですよね。
    私は人が書く文は人柄とか今まで読んできた文章量がすごくよく見えると思っているんです。
    だから宝塚OGがやっているブログやインスタなども興味深く読んでいるのですが私も叶羽さんからはプライドを持ってタカラジェンヌをやってきたという強い矜持を感じました。
    月組の前トップ娘役にも色々と感じるところがあったのかなとか・・・まあ、色々と端々から感じることが多いです。面白いですよね。
    私も動画より文章の方が好きなんですよ・・・自分のペースで読めるのがいいんでしょうか。
    動画だと視覚から得る情報量が多すぎていまいち内容自体に集中できない気がします。

    天真さんの文章にも人柄を感じるというか、一般的なタカラジェンヌとは一味違う、いい意味で一歩引いた?いや地に足が着いた?感じが好きでずっと読んでいます。書籍も買いました(笑)
    たーさんもずっとチェックしてくださっているようで嬉しいです。

    歌劇の話ですが、印象に残っているところでは綺城ひか理さんの文章が好きでした。
    話として面白いしファンが知りたいだろうと思うようなことを、しかも自分以外の星組生のことを書いていてとても好感度が高かったです。
    好きな本とか作品などを聞いているとすごく趣味が合いそうだなと感じるのが実は柚香光さんなんですが(※個人の感覚です)歌劇に3ヵ月文章を載せていた時は忙しかったのか恥ずかしかったのかそれが素なのかとにかく読んでがっかりしたのを覚えています・・・〇●年▽月号の記事ですとか具体的に言えなくて申し訳ないですが…

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      きゃーんcongaさーん、お久しぶりです!
      congaさんの事を忘れるはずないじゃないですか~
      リアル生活でいろいろお忙しいんじゃないでしょうか?ずっとこのブログに遊びに来てくださっているそうで、本当にとても嬉しいです。

      「独りよがり」が頭に浮かばなかった私ですから「目が滑る」なんてもう、表現そのものを知りませんでしたよ。調べてみましたらうんうん、読みたい気持ちはあってもなかなか頭に入らないって意味でホンマそんな感じです。

      なんていうのかな・・・
      どんな場でも、「私こんな事しました!」って主張する人にはとりあえず「すごいね!」と褒めておけば無難なんですよね。コミュニケーションの潤滑油というか。
      意見すると相手との摩擦を生むから褒めるよりうーんとしんどいしね。
      早花さんを文豪と称賛したジェンヌさん達を責めるつもりはないんですよ、純粋にすごいと思ったのだろうし。「文豪」という言葉の意味を深く考えず使ったような気はしますけどね。そのうち「国宝」って呼ばれる人が出てくるかも?

      そもそも「歌劇」の中だけならほとんどの読者さんが忖度してくれるので、早花さんのスタイルもアリじゃないかと。良い悪いは別にしてもとにかく目立つから他のジェンヌさん達との差別化を図れたんでしょうし。
      しかし退団後もそのまま文豪気分で物書きを続けるのはリスキーだと私は、思います。宝塚と無縁な人が早花さんの文章を読んで文豪認定してくれる可能性は低い気がするんです。
      その・・・いわゆる「痛い人」認定されるかも?と余計な心配すらしています。

      はい、文章って書く人の人間性がまんま、出ていますよね。完全に自分の性分を騙せる(隠せる?)文章を書く人ってある意味、文豪なのかもしれません。
      自分の事を述べたり、他人様をテーマにしておきながら自分の話もせっせと織り込んでいるうちはブロガーの粋を出ないんですよ。
      で、「ブロガーでええやん、十分やん」って私は思うんですよね。勝手な想像ですが天真さんにはこういった感覚があるように思うんです。地に足着けてやれる事をやろう、みたいな。だけど早花さんや叶羽さんはそうじゃなさそうですね。天上の人でありたい願望とでもいうのかなぁ?
      どのOGさんにも、っていうか人のすべてに矜持ってあるはずなんですよね。だけど程度は人それぞれだし行動も異なってくる。今回話題にしたお三方が今後どのような経過をたどるかとても興味があります。
      にしても「矜持」ですかー!かろうじて「きょうじ」とは読めましたが、何年ぶりに読んだだろう???読者さん達からのコメントのおかげでどんどん語彙が増えてホンマ嬉しいです。ありがとうございます。

      もうとっくにバレバレだと思いますが私は読書量が少ないんですよね。きっと記事のあちこちに誤字脱字誤用があるんでしょう。
      それでもcongaさんが気長に付き合ってくれるのはやはり私の人柄ゆえですか?なーんて☆
      確かに人が書く文には「今まで読んできた文章量がすごくよく見える」、つまり「教養の度合いが透けて見える」んですよね。
      でも教養の度合いって相性の善し悪しに直結するわけじゃないんですよ。私はそう信じています。一番大切なのは教養のもっと奥深いところにある人間性じゃないかと。

      congaさんも動画より文章が好きなんですね。
      私もなんですがもう、ネットから入ってくる文章でアップアップです。なかなか歌劇に手を出す気になれません。
      綺城さんの文章が印象的だったんですね。すっかり星組ライフが馴染んでいるようですね。ちょうど今日ジェントルライアーの配信を観まして、綺城さんはお芝居も良かったですが特にフィナーレが素晴らしかったですね、ものすごく映えていました。
      にしても柚香さんのガッカリ文章、気になりますよw
      ある意味ゴーストライターはいないって証明になるかも?

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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