瀬戸かずやショーと、クレオパトラと

ジェンヌさん

瀬戸かずやさんのショーのライブ配信を観るかどうかは正直、迷っていました。
自宅でライブ配信を楽しめるのはありがたいけれど、ライブ配信にはやっぱ「生には及ばない」ところがあるんですね。
特にジェンヌさんのショーにはそうゆう傾向があるかもしれません。
どうしても大劇場などでのお芝居やショーより構成が甘く、本来なら「ジェンヌさん達と観客の近さで勝負するイベント」のように感じるんですね。
母が好きな演歌歌手くんのディナーショーに何度も行ったものですが、ショーの時のあの、手を伸ばせば演歌歌手くんに届きそうな近さは通常のコンサートにはないものでした。それに、ショーの前の食事中にたまたま同じテーブルについた他のお客さんと会話するのがまた、楽しかった。
ジェンヌさんのディナーショーもおそらく、コロナ前はそういった魅力のあふれる場だったのでしょう。

ジェンヌさんのショーのライブ配信の初体験は、真彩希帆さんでした。
「生ならもっとずっと楽しかったろうな」と思いましたし、ぶっちゃけ、コスパの面でも大劇場公演などの配信の方が優れているという気がしたんですね。
なので、
「今後は(ショーのライブ配信は)やめとこう」
と決めたんです。
決めたんですが・・・

水美舞斗さんのショーは、マイティー様への愛ゆえw、ポチリ。
でもこれがねぇ、「やっぱり生で観たかった」な気持ちがこみ上げるわ、「退団するかも?」な恐怖もあるわで、まともに楽しむ事が出来なかったんです。その気持をそのまま記事にしたらコメントをいただいて、いかに歪んだ気持ちで観ていたかを知りました。
なので
「今度こそ、今後のショーの配信は、やめておこう」
と決めたんです。
決めたんですが・・・

瀬戸さんのショーは、引き連れるメンバーの豪華さのあまりw、結局ポチ、しちゃいました。
瀬戸さんと同期で同時退団する冴月瑠那さん、
低音ボイスの歌上手でイケメンな和海しょうさん、
大注目したばかりの優波慧さん、
「銀ちゃんの恋」キャスト予想でヤスの大本命な飛龍つかささん、
でしたからねぇ。

3度目ゆえ内容に過度な期待はしなかったし、退団記念である事が明確なのでドギマギする事もなく、心穏やかに楽しむ事が出来ました。

人格者な瀬戸さんは、トークスキルも流石!でした。
そしてトークの内容だけでなく、和海さんを「しーちゃん」、優波さんを「しおり」と呼んでいたのがとても印象的でした。
「しおり」は本名由来かな?って思って調べたら、ビンゴ!
これからは私も「しおり」と呼ぼう!
どちらかと言えばシワシワネームなのは、ご両親が厳格なタイプだからかもしれません。
ロミオとジュリエットは「なまえにー、いみはーないーーー♪」って歌っていたけれど、実際は名前って大切ですからねぇ。本名はもちろんニックネームでも、人柄が出ていますから。
そうそう、しおりは自ら「私はこの頃、悪い役が続いていて」と言ってたので、「アウグストゥス」でカッシウスを「悪役」として演じているウラが取れましたw
大劇場での観劇(特に初日)で私は「カッシウスは悪役メイク!」って思ったんです。今後、東京宝塚劇場でのカッシウスを観た方から感想をいただけると嬉しいです。

あと印象的だったのが、飛龍さんがやったら、女の子に見えたところ。
一番若手だったからか、一番女の子が残っているように感じました。トークの時のキーも高めだったし。
私は男役さんが女の子の声で話すとすごく萌えますw
女の子っぽい声だけで萌えるのに、飛龍さんってば滑舌が素晴らしく良いのでもう、エモりっぱなし!きっと「銀ちゃんの恋」でヤスを演じると信じていますし、演じるとなるとさぞ台詞が多いでしょうが飛龍さんなら問題なし!って安心しました。

・・・
・・・

一昨日ライブ配信を楽しんだんですから、昨日の記事にしたかったのですが・・・
夫と娘の要望に応え、昨日はパソコンに向かいませんでした。
こうゆう時はスパァッ!と気持ちを切り替えてブログを忘れるのが良いですね。
以前はパソコンに触れていなくてもブログをしたい気持ちが顔ににじみ出ていたらしく夫や娘に文句を言われていましたが、昨日は大丈夫でした。

ブログさえしなけりゃいいわけで、テレビを観たり、漫画を読んだりは自由なんです。
昨日読んだのは自宅そばの古本屋で買った、里中満智子さんの「クレオパトラ」。

これがもう、素晴らしいの、何の。
「アウグストゥス」とかぶる内容なのですが、はっきり言って「アウグストゥス」よりだいぶかなり、まとまっていました。架空の人物の使い方も上手いし。
メインの登場人物がだいぶ少ないんですよね・・・宝塚のお芝居がとっ散らかってしまいがちなのは、登場人物が多すぎるからだと改めて感じました。

それにしてもああ、小池よ小池!
百合子じゃないよ、修一郎だよ!
あなたがこの漫画をベースに演出した「アウグストゥス」なら、もっと壮大な一本物になっただろうに!
なーんて。
私が買ったのは95年発行の文庫版ですが、もともとは1975年の連載なんですね。「ポーの一族」は72年から76年の連載なので、ポーの作者である萩尾望都さんを発掘した小池さんなら里中作品にも触れていたかも?なんて妄想しちゃいます。

里中さんは「人間の愛憎」を絡めた骨太なストーリーが超得意な大御所漫画家です。
いちおう少女向けの漫画ではあるのですが、アラフィーな私でも十分に楽しませていただきました。
「アウグストゥス」観劇の前に読みたかった気もするけれど、観劇後ゆえにさらに楽しく読めたのかも。

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コメント

  1. おかちゃん より:

    里中真智子さんの作品がそそられました。漫画、実はそんなに読んでいない私だからアリエスの乙女たちで止まってたかも(古い人です)。

    里中さんの中学生時代の国語を義理の父親が教師で教えていたそうで、才能がずば抜けていたとはかなり前に語っておりました。どうでも言い話ですが。

    花組は酒豪が多いのだろうか(笑)、えっって話題が妖精さんなのにトークであったそうですねえ。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      おかちゃんさん、「アリエスの乙女たち」ですかー。私は大映テレビのドラマと、柏原芳恵さんの歌を思い出します。漫画買おうかなー。クレオパトラで火が付き、里中さんの「ギリシャ神話」を注文したばかりなんですけどw 里中さんはもともとギリシャ神話や聖書の世界に明るいそうで、アリエス・・・のような、星座を採用した漫画を描いたのはそういった影響かもしれません。
      義理のお父さんが里中さんの国語の先生をしていたんですね。そりゃあ、里中さんは国語、バッチリでしょうね。私にとっては教科書の文豪達より里中さんから、人間の愛憎を教わりました。

      花組は酒豪が多いんですか?
      というか、お酒飲んでいるんですね!花組じゃないけど礼真琴さんが早乙女太一さんだったかな(うろ覚え)、誰かとの対談で「声キープのためにお酒は飲まない」と言ってた気がするので勝手に、ジェンヌさんは禁酒してるって思ってました。
      漫画のクレオパトラでは、アントニウスは「すんごい酒豪」として描かれていました。そしてクレオパトラにフラれて傷心の中、立場上の都合もあって仕方なくオクタビアと結婚したものの、クレオパトラが自分に振り向いてくれたものだから即決で捨てちゃう。で、アウグストゥスは「おじのカエサルを堕落させ、姉を泣かせたエジプト女め!」って怒り狂ってアクティウムの海戦がスタート、ですw ホンマね、花組公演を観ていたので相乗効果で楽しめました。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. conga より:

    瀬戸さんのライブ配信で一番びっくりしたのはお芝居が迷作だと「風が吹いた」とまで言われるようになってしまった伝説の迷作(?)「邪馬台国の風」、その中でも最大のトンチキソングとして色々な意味で話題だった
    「ひみこ~さまが~~おのこ~を~は~べ~ら~せ~た~」という歌が歌われたことです。
    この歌詞のインパクトが強すぎて正式なタイトルは覚えてないです。

    ※卑弥呼は巫女のため男性との逢引は当然禁じられている、だから巫女の資格がない!という流れの歌

    冴月さんと瀬戸さんがその場面に出ていたから思い出に残っているのかな?とは思いましたが主演したみりゆきのサヨナラショーでもDSでも歌われなかったため花組の中ではもう黒歴史化しているのかも…と思っていたので、ニヤニヤしてしまいました。
    この曲を貴重なセットリストに入れてくれた瀬戸さん、素敵です。
    華さんと飛龍さんの新人公演初主演作でもあり、華さんのライブでもこの公演の曲が入っていました!もちろんおのこをはべらせたソングではなかったですが…笑
    ライブ配信でも瀬戸さんがメンタルヘルスマネジメント能力に長けた人であることがめちゃくちゃに伝わってきました。多分宝塚生活で身につけたものだと思われます。

    余談ですが「しーちゃん」こと和海しょうさんも本名がしおりみたいですよ。名前がかぶる場合、あだ名も上級生優先だと聞きました。

    で、前置き(?)が長くなりましたが里中真智子先生…私は大大大好きな作家さんなんです…
    小学生の時「天上の虹」という漫画にドはまりし全巻母親にねだって買ってもらい何回も何回も読み返し泣いたりドキドキしたり、あげくに里中先生に長く熱いファンレターを送りはがきで(でも直筆で!めっちゃくちゃ嬉しかったです)お返事をいただいたくらい好きでした。
    その後ギリシャ神話とか赤と黒とかカルメンなどのお勉強系漫画だけでなく(この知識が宝塚にも役立ちましたw)アリエス~とか積乱雲とか手当たり次第に読み漁っていました。
    お勉強系の漫画は図書館などにも置いてあったので手に取りやすかったし、すごく頭に入ってきました。
    同じく人間の愛憎を里中先生の漫画で教わりましたよ…宝塚ではやってほしいような、思い入れが深すぎて解釈が違う!!!って思ってしまうのでやめて欲しいような。完全に女性が主役だから難しいかな。男性の性格も結構リアル造形な気がしますし。
    やっぱり小さい頃に触れたものって感動もひとしおなんですよね~。アウグストゥスもどうせ難しいなら恋愛に振り切ってドロドロにしてくれればよかったのに…まあ、無理か…
    大劇場は人数を出さないといけない関係上、なかなか濃い人間模様は書きづらいのかも。

    それとここに書くなよですが月組のK-POPシーンで一人背の高い子がいたというの、礼華はるくんじゃないですか?私もまだ見ていないので友人からのまた聞きですが…(なので自信なし)
    友人は最後「あっ…シュワちゃん?」って思ったら終わっちゃった と言っていましたね(I’ll be back…)
    美園さんがエトワールってとても斬新ですね。色々深読みしちゃいます。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      congaさん、邪馬台国の風についてはその迷いっぷりについていろいろ小耳に挟んでいるんですが、「風が吹いた」は知りませんでした。さっそく今後に活かしますw
      瀬戸さんのディナーショー、ご覧になったんですね。私はショー最初の頃の歌がホンマ、全然、わからなくて。この中に「ひみこさまが~~」もあったんでしょうね。覚えていないんです。どの作品の歌なのわからないので歌詞をロクに聞かずにスルーしたんだと思います。飛龍つかささんと華優希さんの新人公演主演作であり、別の曲ではあれ華さんもショーで歌を採用した「邪馬台国の風」、すごーく、観たくなってきました。オンデマンドプレミアムで配信してくれたらいいのにな。

      和海さんの本名、調べました!うわー、サザンの歌と同じ栞だぁー!
      かーのじょーが、かーーみを、ゆぅびぃでぇぇぇー♪
      和海さんのご両親がサザン、好きなのかな?

      素晴らしい3人をショーに呼んでくださった瀬戸さんの選択眼にひれ伏します。今日久しぶりに「Focus on」のロングインタビューを読み直しました。
      今後の活躍が気になります。cakesなりでエッセイを連載してくれると嬉しいな。瀬戸さんがどのようにしてタフなメンタルになったのか、知りたいんです。

      私も前置きが長くなりましたw
      congaさんも里中さんのファンだったんですね。ヅカファン歴こそ全く異なりますが、ホンマ、私達は感性が似ているかもしれません。徳弘正也さんをご存知なのもめっちゃ驚きましたしw
      congaさんは里中さんにファンレターを出して、お返事をいただいたんですね。すごいー!私はそれこそ里中さんが「天上の方」のように感じて、そういった行動を起こす事は出来ませんでした。バイト先で知り合った男の子を追いかけ回すような行動力はあったんですけどねw
      今回里中作品を買うにあたりもちろん「天上の虹」は候補にあがったのですが、なんせ今の私がローマブームだったのでw、このあたりのエリアを題材にした作品にしようかと思いギリシャ神話にしたんです。
      天上・・・は、だいぶ昔に途中まで読んだんですが、当時まだ連載中だったんです。いつの間にか完結していたんですね。老眼が進行しないうちに読まないと。
      里中作品で私がよく覚えているのは「まちこの千夜一夜」かな。短編集なんですが、当時私はまだ子どもだったのに、大切な家族がいながら不倫する男性の心理を垣間見た気がしましたwww
      あと「あすなろ坂」も良かったなぁ。今回の「クレオパトラ」もめっちゃ良くってね、読了後しばしジーンとしていました。

      はい、里中作品は骨太な上に女性が主役なだけに、宝塚化は難しいかもしれません。
      柴田さんがお元気なうちに天上の虹をヅカ作品にしてくれていたら良かったのにな。あかねさす紫の花のノリで。
      柴田さんはもう天の人、そして里中さんはアラウンド古希。年月が過ぎたという事なのでしょうね。

      いつもありがとうございます。
      K-popね、礼華はるさんっぽいです!これから記事を修正します。
      めっちゃ背が高くて、そして細い方でした。
      来月の再観劇が楽しみです!礼華さんにもトップ夫婦にも注目します!

      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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