ノートルダムの鐘 2回目観劇の率直な感想

劇団四季

京都劇場での「ノートルダムの鐘」は昨日4月9日に千秋楽を迎えました。
そこで私はちょっと前のおかわり観劇について記事にしてみます。大した事は書かないので暇つぶしがてら読んでやってください。

京都劇場に向かっていたら思わず「あっ!」

やっと修理を始めたか~

いかにも雨漏りしやすそうなデコボコ屋根にはしごがかかっていました。
ここは少なくとも半年間はビニールシートで覆われていたんです。京都駅の烏丸口っていわば京都の玄関口なのにみっともなかった。

以前の姿がこちら。去年10月、南座での観劇がてら京都観光した時(記事はこちら)の光景です。この時に第一旭のラーメンを食べました。

奇抜な形状だけに修理に必要なはしごをかけるだけでも大変だったでしょうし、作業する方々の負担も大きいはず。建築物に凝ったデザインを採用するのはハイリスクだと私は思っています。

修理中の屋根のそばに京都劇場の入口があり、

中に入るとこのような混雑状態。みんなチケットを持っているのに、いち早く改札をくぐるために並んでいるんですね。

私には早く改札をくぐりたい願望はなかったのでトイレでのんびりするつもりが・・・激混みっ!
なんでなんで?女子トイレがたった2つしかないなんて!
まったく、京都劇場だけでなく改札前のトイレまで嫌いになりました。食い物の恨みは恐ろしいって言うでしょう?だからトイレの恨みだって恐ろしくて当然なんです。
にしても周辺には飲食店(しかも高い系)もあるのにトイレがこんなに少ないなんて・・・

というわけで私も改札をくぐるべく並びました、改札内の方がまだトイレが多いですから。それでも大劇場よりは少ないんですけどね。

早くトイレに行きたいなぁと思いつつソロ活なので耳には周囲の話し声が入ってきます。
「あたし、千秋楽まで毎日通うの!」
と同行の方に話しかけているオバサマもいました。まだそこそこ日にちがあるのに毎日?S席なら・・・と思わずチケット代を計算しちゃいましたよ。
にしても上品そうな雰囲気のオバサマなのに自分を「わたし」ではなく「あたし」と呼ぶなんて、さぞ筋金入りの四季ファンなのでしょう。
♪あたし~は知りたい、そーのわけを知りたい♪
♪どーぞ、あたしを包んでね~♪
四季の女優さんは「あたし」がデフォな気がします。

心の中で鼻歌しているうちにどうにか改札をくぐりましたが、

京都劇場は改札をくぐったらすぐに無粋なエレベーターに乗るんです。
宝塚大劇場だってエレベーターに乗るけれど改札をくぐればまず「非日常な空間」が広がります。ずっと通えば当たり前になるものですが、浮気すると「大劇場ってやっぱええなぁ、特別な劇場やなぁ」と思わずにいられません。

ふふ、まぁその初回来た際に京都劇場の事はわかっていたんです。ついでに言うと「ノートルダムの鐘」という作品そのものもピンとこなかったんですよね。
なので「もう二度と来ない」決意をしていたのですが、

どうしても、
どうしても、
どーーーしても再び拝みたい加藤迪(かとう すすむ)さんが登板していたのであっさり心変わりしました。

ちょうど1年前・・・
大阪四季劇場で観た「オペラ座の怪人」で、私は怪人の清水大星さんとラウルの加藤さんの歌声に心を奪われたんですね。おふたりはホンマ、娘の受験が失敗しメンタルボロボロだった私に感動と癒しを与えてくれました。
それで四季の会に入り追っかけモードになったんですよ、我ながら単純w
しかし追っかけの結果は単純ではなく、清水さんはわりと順調でしたが加藤さんとはとことんご縁がありませんでした。

それで、どうにも脳内が「すすむすすむすすむ、すすむに会いたい~」になっちゃいましたから、およそ1年ぶりにやっと舞台でお姿を拝む事が出来て本当に嬉しかったです。フィーバス姿の加藤さんはアイメイクがちょっと変だったけれど(私の感覚です)、それでも涙がにじみ出てくるほど嬉しかった。

でね、これほどに熱意があったけれど、一方で覚悟もしていたんです。
覚悟通りの結果でした。
私は加藤さんを、「ラウルの歌とのセットで好き好きになっていた」んですね。フィーバスでは歌が少なくて加藤さんの素晴らしさを活かしきれないんですよ。

すすむすすむ、ほら、あれ歌って!
♪なみだーおふきー、心しずめて~♪の、あれ!

な感じで、フィーバスの姿を拝んでいても頭に浮かぶのは1年前に聞いたラウルの歌ばかりでした。当時の私は本当に悲しかったから、思いがけず「涙おふき」なんて歌われてとてつもなく嬉しかったんですよ。
あと「墓場」のシーンでの、清水さんと加藤さんのハモリもとんでもなく素晴らしかった。状況からしてもう大阪四季劇場で実現する事はないでしょうし、1年前に聞けて本当にラッキーでした。

さて、オペラ座、、、の回顧はこのくらいにして、ノートルダムの鐘についても述べてみましょうか。

ストーリーについては我ながら、初回観劇後の記事に載せたあらすじがうまくまとまっていると思いました。私にとってはやはり暗くて辛気臭い。
でも私は、他人様がこの作品に感動して崇めたって一向に構わないんです。人それぞれ感覚はいろいろですから。ただし崇めるあまり、崇めない私を侮辱する他人様は迷惑でしかありません。

キャストは今回のエスメラルダは私の感覚だと「ぱいん不足」でした。一応谷間にはなっていましたが、脇やお腹の肉を寄せまくっての無理やり感がありましたね。ついでに言うとお顔立ちなどについても「敬虔な神父を堕落させるほどの色気や美貌の持ち主」には見えなかったです。初回のエスメラルダはビジュアルの魅力がたっぷりだっただけに余計に比べてしまいました。

フロローは初回も今回も同じ方で、まぁもう、フロローを演じるために生まれてきたようなお顔立ちです。いわゆるイケオジでハンサムなんですが目つきにめっちゃえろさがあるんですよ。プライベートでもこの目つきを活用しているんか?なんて思っちゃうくらいに。
もうちょっと、もうちょっと声が重くて渋いとなお良かった。フロローにはかつて怪人を演じた方がふたりもキャスト候補にいますので、こういった方々のフロロー歌唱に興味があります。
ちなみにフロローの見せ場なソロの歌詞って、私には
「オイラはずっと真面目に神に仕えてきたのに、どうしてもあの女にだけはむらむらしちゃうねん~、悪いのはオイラじゃない~、あの女や~」
のように聞こえます。

カジモドも初回・今回ともに同じ方で、可愛らしいビジュアルゆえカジモドの三重苦(醜い顔・身体障害・吃音)らしさを感じにくいかもしれません。
本当は、オペラ座の怪人で何度かお見かけしたメタボなラウルがカジモドも演じているので拝みたかったんですね。でもチケ難でどうにも無理でした、プリティ君よりメタボさんの方がカジモドとして人気があるかもしれません。

というわけで・・・
加藤さんとの再会を果たし、覚悟していた通りに気持ちにケリが付き、心地よく帰路に着きました。加藤さんは力強く、そして澄んでいるとっつきやすい歌声です。まさに第一旭のラーメンみたい。清水さんの声は力強くてドロッとしているから京都のラーメンに例えると天下一品かなぁ。

千秋楽と言っても京都劇場での話であり、5月14日には東京の四季劇場[秋]で初日を迎えるんですよね。宝塚とは異なり四季は再演・再演・また再演です。
それでも客が絶えないのはやはり、キャストの魅力じゃないでしょうか。実際私にしたって「メタボさんカジモド・怪人OBフロロー・すすむフィーバス」なら観に行きたいなぁなんて思っています。

初回観劇の感想はこちらです。

コメント

  1. めい より:

    >四季の女優さんは「あたし」がデフォな気がします。

    もちろんです~母音法順守なんですから。

    四季の団員が「わたし」なんて言ってしまったら怒られるでしょう。
    以前、四季のリハーサル見学会に行ったら、母音法で歌う練習してました。
    母音法についての説明もありました。

    四季の公演では人生は「じんせえ」運命は「うんめえ」等々がデフォです。

    台詞や歌詞を正確に聴く人に届ける意気込みは評価できますが、私は行き過ぎは好きじゃないですね。
    人生は「じんせい」運命は「うんめい」が良いです。。
    私も設定が「あたし」らしい人ならOKですが、「わたし」が似合う設定の人には「わたし」と言ってほしいです。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      あらっ!めいさん、ありがとうございます。この記事にコメントがないので来てくれたんでしょう?わかりますよ~

      何度聞いても「あたし」に聴こえるわぁと思っていましたがやっぱりそうなんですね。
      ただ、怪人とクリスティーヌが初めて対面する時の
      「♪エンジェルオブミュージック、○~たしの~、たいーせつなぁ~かたぁ~♪」
      の○だけは、「あ」じゃなく「わ」に聴こえた気がします。ふふ、次にオペラ座の怪人を観る時の楽しみが出来ました。

      今、これまで拝んだ事のない方がクリスティーヌをしているので興味ゼロってわけじゃないんです。
      でもやっぱ私にとって怪人は清水さんがベストだったし(たぶん大阪にはもう登板しない)、今のピアンジは痩せすぎ&歌声が(ピアンジとしては)小さいので私にはフィットしないです。
      すすむラウルだけでも復活してくれないかなぁ~、東京でのフィーバスのお稽古に専念するのかなぁ~

      アサリの呪いでしょうか、四季には母音法を重んじるあまり不自然な方がいますね。アサリがバリバリ元気だった頃よりも遥かにマイクの性能が上がり音響が良くなった令和の現在なのに。
      私も行き過ぎは好きじゃないです。ある程度の年齢の方ならアサリの影響が強すぎて仕方ないかもしれませんが、初回ノートルダムの鐘の美人でぱい~んなエスメラルダのように若い女の子でも不自然だったりするんですよね。ちなみにおかわりノートルダムの鐘のエスメラルダは滑舌良好で自然でしたがぱいんが足りなかった。ぱい~んで滑舌が自然なエスメラルダ、いないかなぁ~。
      ふふ、私は宝塚ではダルマの脚とお尻へのこだわりが強くて、四季では(宝塚では望めない)ぱいんにこだわっているんですよね。これまでの観劇歴だとリトルマーメイドが最もぱいん天国でした。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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