大劇場そば、ティーハウス サラと私は、

はや数日過ぎましたが、ロミジュリB日程を13時から楽しむ前のランチは、当初は11時オープンのお店にするつもりだった私。
ですがけっこう早めに宝塚に到着してしまい、どうしたものかと思案していたら、

見慣れたこの風景に溶け込んでいる、喫茶店が目に入ったんです。
ティーハウス サラ。
母娘で大劇場に行く度に娘が行きたいと言っていたものの、いつも混んでいて諦めていたんですよ。
なので「あわよくば抜け駆けしてやろう」と、ひとりで入ってみました。

すぐに案内してもらい、着席。
かなりコンパクトなテーブル席ではありましたが、すぐ入れただけラッキーと思いました。

狭いテーブルのとなりが狭い通路、そしてレジや商品が並ぶカウンター、その奥がキッチン。
この席に案内された瞬間から「ゆっくりくつろぐ事は出来ないな」という覚悟はしたんです。
ですが並ばず入れたのですし、もともとは11時オープンの別の店でランチをいただくつもりだったので、

一番ボリュームがある、一番リッチな朝食をチョイス。
これを頼んだらさすがに、1時間は滞在してもいいかなという期待も込めて。
私を案内してくれたスタッフさんは実にテキパキと采配を振るっていまして、そこそこ混んでいたのにけっこう早く、次々と飲み物や料理がやって来ました。

はっきり、言いますね。
料理や飲み物には十分に、満足しました。

シナモントーストは食べた事があるのですが「レモン汁をかけていただく」というスタイルを、アラフィーにして産まれて初めて経験し、実に実に美味しく美味しくいただきましたし、

トマトは焼かれていて、こちらもまた美味しくいただきました。
ロイヤルミルクティーも美味しかった。カップがおしゃれでした。

こんな感じでソロ活なので声は出しませんが、自分なりに楽しくすごしていたんです。
ですが、だんだん風向きが変わってきました。

きっかけは、別のソロ活のお客さんが、お店に入った時。
私を案内してくれたテキパキスタッフさんがこのソロ活さんに「相席になりますがよろしいでしょうか？」と言って、ソロ活さんが了承して中に入ってきたので何となく目で追ってみたところ「ここで相席はちょっと辛いな」というほどにコンパクトなテーブル席に案内されていたんですね。

そして私は、この時初めて、店の奥をマジマジと見たんです。
それまでは、案内されて座った席の背後になるため、店の奥をよく見ていませんでした。

店の奥は・・・
テーブルが、ぎっちぎち。
すべてに客がついたら、三密も三密。
こんなにギチギチなのに相席させるんだ、とテンションが下がりました。

はっきり、言いますね。

狭く、天井も低い空間でテーブルがギチギチで、相席もアリで、相席してもアクリル板で遮断といった工夫もない。

そういえば店に入った時に体温測定も、消毒もなかった。

そんなこの店は・・・
「感染症対策が甘い」
と、私は気付いてしまったのです。

どんだけギチギチか写真を撮りたかったのですが、スタッフさんに撮影について確認した際、「いいですが、他のお客さんは撮らないでください」との返事だったので、店内奥の撮影は自粛しました。

店内のあちこちに窓があったけれど、私がついた席の窓はフィックス、つまり開け締め出来ない窓だったんですね。はめ殺し窓、と呼ばれる事もあります。ひょっとすると店内の窓すべてそうかもしれません。
別に、窓枠に手をあててギシギシしたりで開閉できるかどうか、確認したわけじゃない。
だから何かしらの方法で開ける事が出来るかもしれませんが、まぁおそらく、換気しやすい店ではないでしょう。
狭いわりにモノが多いので、消毒しやすい店でもなさそうです。
かなり凝った模様の布製テーブルクロスでしたが果たして、洗われているのでしょうか？

そんな事を思っている間にも、お客さんは増えるばかり。
その影響もあるのでしょうか、テキパキスタッフさんや他のスタッフさんがとにかく、私のテーブルの食べ終わった皿をすぐに下げたんです・・・食べ終わった瞬間、サッ！な感じ。
で、長居無用の圧を感じた私は立ち上がり、ダウンを羽織りました。
滞在時間はおよそ、30分。

直後、非常に残念な事がありました。
テキパキスタッフさんが私の帰り支度をそばで見ていたのですが、終始、それこそ私が席を離れてもずっと、無言だったんです。
無言のまま、私がテーブルを去るや否やテーブルに駆け寄り、片付けを始めました。

テキパキスタッフさんと私は、めっちゃ近くですれ違ったんですよ。袖振り合うくらい。って、どちらも洋服なんだけど。

私の感覚なら、ここは、少々忙しくても
「ありがとうございました」
は言ってもらいたかった、そんなシチュエーションでした。
片付けしながらでも言える、簡単な言葉でしょう？

わかっていたんですよ。
悪気がない事は。
私が去ったテーブルに次の客を早く付かせたい、そんな一心だったんでしょう。
客ひとりより、お店のオペレーションで頭いっぱいだったんでしょう。
わかっていたんです。ですが私はとても残念でした。

残念さを抱えつつレジに向かったら、さらなるガッカリが。
といっても、私だけのこだわりなんですけどね。
私は、レシートが欲しいんです。

レジにいたスタッフさんはしっかりした感じでしたし、けっこう立派なレジだったので当然レシートをくれるかと思いきや、くれる気配がありませんでした。
私が「レシートをお願いします」と伝えたら「あっ、は、はい！」と出してはくれましたが私の感覚だとここは、お願いしなくても渡してもらいたかった。

そして、さらなる試練が続きました。
どこの店でもやるように、
「すみません、帰る前にお手洗いをかしていただけますか？」
ってお願いしたら、
「すみませんが、店内にはないんです」って。

サラから大劇場まで徒歩3分ほどだし、大劇場まで我慢できなくてもソリオというショッピングセンター内にあるお店なのですからトイレは近くにあるんです。

ここね。サラから小走りで30秒くらいかな、長く感じたけど。
ですが・・・ソロ活のトイレ問題は、深刻です。
無銭飲食を疑われるのは絶対にイヤなので、サラのようなお店だともし食事中にもよおしてしまうと、ガツガツ飲み込み会計を済ませて店を出て、になってしまうところでした。
私はけっこう近いんですよ、トイレ。特にカフェインやアルコールが入ると、もう・・・

で、トイレを済ませた私は何となくハァとため息をつき、何となくレシートを財布から取り出してみました。
レジで受け取った時は気持ちがトイレに向かっていて、よく見ないまま財布に突っ込んだので。
そしたら、

ん？モーニングを頼んだのに何故か「アフタヌーンティーセット」の記載。
苦笑しました。
はっきり言います。「ずさんだな」と思ったんです。
レシートを渡さない前提で運営しているという事でしょう。
それに、アフタヌーンティーセットは確か、1,250円ではなかったはず・・・

・・・

この日の夜、テレビでタイムリーなマシンが紹介されてました。
その名も、「二酸化炭素測定器」。
二酸化炭素濃度が高い＝換気が悪いって事ですね。なんてわかりやすい名前！
「今後、外食店での設置を普及させたい」といったニュースでした。

このマシンをもしサラに設置したら、どんな結果が出るんだろう。

なんて言いつつ私は、個人のお店と思われるサラに、変わって欲しいとは思いません。

サラにはサラの価値観や、都合があるのでしょう。
そして私には私の価値観や、都合があります。

ティーハウス サラと私は、相性が悪かった。
ただ、それだけ。

・・・

3月1日に、大劇場のレストランが営業再開したそうですね。
宝塚公式サイトのニュースで確認しました。
すごく、嬉しいです。

私が行った時のサラがあんなに混んでいたのって、大劇場内のレストランが休業中だった影響もあるんじゃないでしょうか。
大劇場のレストランが再開した今では、観劇前に外食したい客がだいぶ分散されている気がします。

そして、はっきり言いますね。
ハード面の充実ぶりや感染症対策への意気込みを考慮すると、サラよりは大劇場のレストランの方がはるかに、感染リスクが少ないでしょう。私はそう思っています。

2月26日の大劇場です。3階の閉鎖も、くすのきの休業も、とても残念でした。
以前、とある読者さんが「くすのきの和食がとても身体に合う」と教えてくれたんですね。
そう教えてもらっても「大劇場内のレストランはどこも割高だからなぁ」となかなか行かないままでしたが、こうも完全に閉鎖してしまうと本当に寂しくてね、この写真を撮影しながら「営業再開したら絶対に行こう！」って思ったんです。

なので営業再開が本当に嬉しいです。