宙組ハイロー新人公演ライブ配信 感想

新人公演

亜音有星さんと山吹ひばりさんが主演する新人公演は2度目なんですよね。前回の「シャーロック・ホームズ」は新人公演のライブ配信をしてくれなかったから私は観る事が出来ず、この度のハイローの配信をめっちゃ楽しみにしていました。
本公演での亜音さんは目立つ、目立つ、とにかく目立つ・・・御本人の魅力があふれている上に劇団が推しまくっていますよね。私は基本的に「劇団アゲアゲジェンヌ」が苦手なんですが、なんか亜音さんは憎めない。ショーでのダルマ姿も最上級の輝きだし。

だけど・・・めっちゃ本音を述べますと、今回の新人公演で亜音さんへの興味関心がかなりダウンしたんです。

まず歌唱。けっこう下手ですね。あくまで私の直感ですが伸びしろが少なそう、縣千さんや咲城けいさんよりは可能性がありそうだけど。
私は宝塚のビジュアル至上主義を十分に認め、称えつつ、にしても「トップスターすべてが3桁期になる頃、ウタウマがひとりもおらんのちゃう?」な不安があります。5人もいるんですから常にひとりくらいは歌唱力で勝負出来るトップスターが欲しい。
もともと真風さんがあまり歌唱を得意にしていないから、宙組公演(特にオリジナル作品)は真風さん向けに歌いやすい曲が多い気がします。音符ひとつ読めぬ私があれこれ言うのも妙なんですが耳コピーで口ずさむにしたって真風ソングスは歌いやすい。
そんな真風ソングスでああも音を外しているとなると、亜音さんは今後も歌唱面は厳しそうですね。

そして・・・亜音さん最大の魅力であるビジュアルや華やかさですが、なんかねぇ、風色日向さんにだいぶ食われていました。少なくとも私の目にはそう映りました。
本公演での亜音さんは真風さんの子分、風色さんは芹香斗亜さんの子分。つまり新人公演ではふたりとも本公演でのボスを演じたんですよね。風色さんの方がビジュアルにせよ所作にせよ完成度が高く、本役に寄せきっていたように私は思います。
一緒に配信を観ていた娘は風色さんが出るなり「あっ!この子がキキの役やな!まんまキキやん!本公演に出ても後列ならバレないんちゃう?」と興奮していました。大学生ライフが楽しすぎて宝塚への関心が薄れており、ハイローは本公演を観ておらずプログラムすら触っていないんです。そんな娘でも風色さんにはときめいていました。
娘は顔に注目しがちです、一方私は顔より体格(身長)派かもしれません。風色さんは生観劇した本公演でも配信の新人公演でもとにかく高身長ぶりが印象的でした。本公演では亜音さんとの並びはほとんどないんですよね、ですが新人公演では並びまくっており、映像で見た限りではありますが風色さんが半まわりほど大きく見えました。演技力も優位だったかな、もっとも歌唱は風色さんもあまり得意ではなさそうでしたが。

あと印象的だったのがヒロインである山吹さんのウィッグですね。長めの前髪下ろしまくりスタイルがとてつもなく似合っておらず山吹さんの美貌が台無しになっていました。少なくとも私の目にはそう映りました。山吹さんにはおでこを出すヘアスタイルが「良さそう」とボカすべきでしょうが「良いです」と断言したいです。ちなみに「アニメ声」なる評価もあるようですが(基本的に褒め言葉ではないらしい)、私は山吹さんの声も歌もすごく好きです。
そうそうウィッグと言えば花宮沙羅さんもひどかった。せっかくベテランレベルの演技力なのに「このウィッグ変やな、もちっとどうにかならなかったのかな」ばかり思ってしまいました。

あとは・・・パッと思い浮かびません。せっかくの新人公演なんですから若手キャストそれぞれにもっと注力すれば良かったけれどあまり集中出来ませんでした。
新人公演を観ていよいよ、私の中での「ハイローはどうにもフィットしない」を強く感じちゃったんです。
ヤンキーの物語なんですから本公演より新人公演の方が年齢はフィットしています。だけど新人ゆえ総じて演技力が弱まるぶん、いよいよ作品に入り込めなかった。
ヤンキーのくせに優しすぎるスター、
安易に「もうじき死ぬ」設定されたヒロイン、
最後のセリフが「覚えていろよ!」な敵、
原作通りとはいえ「苺美瑠狂(いちごみるく)」ってのも・・・
その他もう、どれもこれも私には合わなかった。そもそもタイトルのハイローって何がハイで何がロー?

せめて、お芝居じゃなくショーだったら良かったのに。

おととい気付いたんですがdTVで「白鷺の城」を無料配信していまして、ありがたく観てみたらこれ、ショーでありながらお芝居のような要素がありますね。ハイローもこんな感じでやってくれたら良かったのになぁ、しょっぱなに大階段を使ったりしてショーっぽいんだし。

「白鷺の城」は2018年なんですね。そんな大昔でもないのにキャストの多くが退団しており、宝塚は新陳代謝をウリにしていると改めて感じました。
今から4年後の2026年にはどの組もガラッと様変わりしているんでしょう。3桁期のトップスターが登場していてもおかしくありません。その時を生観劇で迎える事が出来るよう、心身の健康維持に努めます。

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