朝月希和が演じるセレネは地味な神[ODYSSEY]

その他の宝塚

ええっとその、下世話な空想が大好きな私が、この度はいつにもましてそんな気持ちを剥き出しにして記事を書きますね。

雪組の外箱公演「ODYSSEY(オデッセイ)」の発表に私は小躍りしました。というのもこれ、何をどう考えてもベースはギリシア神話の「オデュッセイア」なはずなので。

永久輝せあさん東上主演公演に続き、またも里中満智子さんのマンガ版が役に立った!と嬉しくなったんですよ。

「オデュッセイア」はいわば「オデュッセウス物語」な感じで、イタカ島の王オデュッセウスがトロイア戦争に参加するために島を出てから戻ってくるまで20年もかかっちゃった!なお話。戦争が長引いた上に、やっと終わって島に戻ろうにも航海中にアクシデントが連発します。
宝塚版では「まんま乗っかるのもアレだな、でも船には乗せたいな」ってところでしょうか、彩風咲奈さん演じる主役はブルームという、普通の王ではなく海賊の王になりましたね。

彩風さんのアレンジはいいのですが、気になる事があるんです。
なぜトップ娘の朝月希和さんはセレネなんだろう?
って。
公演解説にはセレネの事を「月の女神」って書いていますよね。だから名前に「月」が入っている朝月さんが演じるのも納得!って思います?
私はまさにここがひっかかるんですよ、ふふふ。
マンガを読んだりちょいとウィキっただけの付け焼き刃メモ程度ですが、お時間ありましたらどうか続きを読んでやってください。

・・・

ギリシア神話にはわんさか神が出てきます。
とにかく多いんですが、その中の12人がエリートみたいな感じで「オリュンポス十二神」なんて呼ばれているんですね。
そのエリート12神の中でもアポロンはトップクラスですので、2番手である朝美絢さんが演じるのも納得。
でね、アポロンには双子の妹がいるんです。その名はアルテミス。なんか聞いた事があるような名前だし、2番手男役がアポロンならトップ娘はアルテミスで良さそうな気がしませんか?
しかもアルテミスはセレネと同じく月の女神なんですよ。さらに狩りの女神でもあり、そして「究極の純潔」の象徴でもあるんですね。オリュンポス十二神にも入っており、マンガ版でもあっきらかに、アルテミスは出番が多く花形の存在。一方セレネはまぁいわば、神の中では端役な感じ。
ちなみにギリシア神話はその後ローマ神話として引き継がれたのですが、その際にセレネとアルテミスは合体し、ディアナになっています。そしてルナ(月)やダイアナ(女性の名前)の語源となりました。

つまり・・・
ギリシア神話のセレスもアルテミスも月の女神で、しかもローマ神話ではこのふたりは合体してひとりになったんです。
だったら、名前に「月」が入っている朝月さんが演じるのはいよいよ、エリートで花形なアルテミスが順当じゃないです?
この度の雪組外箱はショーですから、実際にギリシア神話をモチーフにしてお芝居をするのではなくあくまで、名前をもらうだけっぽい。なのでなおさら、セレネより格上感のあるアルテミスを名乗る方が良さそうに思うんですよ、私は。

で・・・
ここでムクムクと私の、勝手なフカヨミが出てきます。
朝月さんが同じ月の女神でもエリートなアルテミスではなく地味なセレネを演じる(名乗る)のは、演出担当の野口さんによる「当て書き」じゃないかと。
朝月さんは花形ではないトップ娘であるとこっそり表現しているんじゃないかと私は空想したんです。

しかもセレネにはほかにも「当て書きを感じさせる要素」があるんですよ。
朝月さんがトップ娘としては年齢が高い事もこれまたこっそり、表現しているかもしれないんです。

さっそくその「要素」をお伝えしましょう。
双子であるアポロン・アルテミスの父親はギリシア神話における最高神、ゼウスです。
そしてセレネはゼウスのいとこで、かつ、ゼウスより先に産まれています。
つまり・・・セレネ(朝月さん)は、アポロン(朝美さん)はもちろんその父親ゼウスよりも年上の存在なんですよ。

神としての格は朝美さん(アポロン)が上で、年齢は朝月さん(セレネ)が上。
ホンマいろいろ、フカヨミさせる配役です。
95期の朝美さんと96期の朝月さんはどちらも高校出身となっているので本当の年齢がわからないのですが、ひょっとすると朝月さんの方が実年齢が上なのかも?

さて、
空想タイムはこのへんでやめて、マンガで紹介されているセレネのストーリーをチラと紹介して終わりましょうか。
セレネは羊飼いの美男子に一目惚れします。幸せもつかの間、「自分は神だから永遠に生きるけれど、美男子くんは人間だからやがて死んでしまう」と気付いたセレネはゼウスに相談し、美男子くんに不老不死の永遠の眠りを与えてもらいます。
そう、不老不死だけど眠りっぱなしなんですよ。なのでセレネは美男子くんがずっと眠りっぱなしで虚しくて寂しいんですが、それでも美男子くんの子どもを50人も産みました。月の女神ゆえ月経や繁殖にも影響があると言われているそうです。

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全8巻のうち、セレネの話は2巻で紹介されています。
アポロンやアルテミスは複数の巻にわたり登場しています。
オデュッセウスについては7~8巻です。
つまり、全巻揃えるのが一番おすすめですw

コメント

  1. こんちゃん より:

    関西の、たー様

    いつも楽しみに拝読しております。ライビュ専科の地方民です。

    ギリシャ神話を読んでいると、週刊文春ネタがなんぼのもんじゃい!と思えてきますね。不倫は文化(笑)

    確かに朝美さんがアポロンなら、朝月さんが姉のアルテミスのほうが知名度的にもバランスがいいでしょうにねえ。

    朝月さんの芸風って、ヴェネツィアの紋章とル・ポアゾンを見ていて思ったのですが、貞淑な人妻に見えて実は駆け落ちする貴族とか、若いツバメを飼っているマダムがよくお似合いで、セレネという女性版むっつりスケベを朝月さんにあてるのは洒落っ気があるなあと思いました。

    • 関西の、たー関西の、たー より:

      「宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ」管理人こんちゃんさん、いつもありがとうございます。
      ギリシア神話のゼウスは実に奔放ですよね。で、息子アポロンはそんな父親そっくりになり、娘アルテミスは父親に反発し極端に潔癖になった。
      アルテミスは存在感がありすぎて宝塚のトップ娘っぽさに乏しいかもしれませんね。かといってセレネでは存在感がなさすぎてこれまた、トップ娘っぽくないんですけど。
      基本、宝塚は当て書きがデフォなので何かしら意味があるような気がしたんです。
      朝月さんの芸風は・・・うーん、ベテランっぽさがあるので確かに「マダム」が似合いそう。

      こんちゃんさんは朝美さんのアポロンについて記事にしていましたね。マンガ版ではお約束な「くせ毛ロン毛に、布を巻いただけな服」ビジュアルなので、私もポスターの朝美アポロンには軽く驚きましたw

      お返事遅くなりすみません。
      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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