中村橋之助の感想を、素直に[ポーの一族]

「ポーの一族」を観劇した私は、他のブロガーさんが中村橋之助さんをどう評価するのかとても気になりました。

中村さんは大役、ジャン・クリフォードを演じています。
細かな説明は省略しますが、ジャンの存在はストーリー展開においてキモ中のキモです。

そんな、キモな中村さんですがどうも、フォーカスした記事がなさそうな。それで私が勝手に、私が思った事をまんま、書いてみる事にしました。

私は中村さんにとても期待していました。
歌舞伎界のスターがテレビで活躍する事が珍しくなくなり、私のような歌舞伎観劇未経験者でも片岡愛之助さんや市川猿之助さん、尾上松也さんといった超有名人が頭に浮かぶんですね。いずれも演技力抜群で、よく通る滑舌の良い声をしています。
厳密には歌舞伎役者ではないのでしょうが香川照之さんもすんごい役者だし、演技を観た事はありませんが市川海老蔵さんは「そこにいるだけで絵になる」感がテレビ越しにも伝わります。

なので中村さんにもそういった要素が満載かと思いきや・・・
なんかね、あくまで私の感覚ですが、全部なかった。

ビジュアルにも、歌にも、演技力にも、全く、エモらなかったんです。
私は。

あくまで私の好みですが、中村さんのナチュラル顔は私にはイケメンには見えず、ジャンの「美男子」「美しすぎる」という設定に無理があるような気がしました。
さらに、メイクした姿はやたら頬の黒みが目立っていて、ますますしっくりこなかった。
頬がふっくらしている方なので顔を小さく見せたい気持ちが強いのかもしれませんが・・・
アイメイクも、サインペンで目を縁取りしたような感じで工夫が足りない気がしました。

プロローグで登場した中村さんに軽く驚きつつ、しかし演技力や歌は相当なものだろうと思っていたんです。

けれどこれらについても、ピンとくるものがありませんでした。
歌唱力や滑舌うんぬんの前に、声が出ていないように感じてならなかった。

でもね・・・
こうゆうのもアリだと私は思っています。
立派な歌舞伎の家柄に産まれて幼稚園児あたりの年齢でデビューを果たし、たくさんのファンに成長を見守られてきたと思われる中村さんには相当な集客力があるはずです。これもまた、中村さんの実力。

それにね、千葉雄大さんと中村さんの存在って「ポーの一族」の良いアクセントだと思うんです。
仮にこの二人が演じたアランやジャンを凄腕のミュージカル俳優が演じたら、あまりにも突っ込みどころがなさすぎる、完璧すぎる舞台となりそれはそれで面白みに欠けていたかもしれません。
不特定多数に晒すものは何であれ、悪く評価する人がいる方が盛況になるんですよ。
ささやかなブログでもwww

以前他の記事に書いたのですが、食べ物、特に嗜好品は「ちょっと不味いくらいがよく売れる」んだそうです。完璧だとすぐに飽きられるそうで。

観劇は「目や耳から身体に取り込む嗜好品」。
千葉さん中村さんの存在は、宝塚OGやミュージカル俳優で固めた「ポーの一族」キャストの中での、良いアクセントだと私は思います。

で、最後にちょいっと、実力派な俳優さんふたりについてすこーし感想を書いて今日の記事をシメます。

大老ポーの、福井晶一さん。
歌声が、ささきいさおさんみたいな感じ。
アラサー以下の方にはわからないかもしれず申し訳ないのですが、ささきさんは宇宙戦艦ヤマトの主題歌で超・有名です。とにっかく重低音。
福井さんの歌声を聞いているとホンマ、梅田芸術劇場からイスカンダルへワープしちゃいそうでした。
でもね、今、動画サイトでささきさんの歌を聞いてみたら、福井さんの方が声が良いし、上手い!
福井さんすごいなぁ。劇団四季出身のイメージまんまでした。

フランク・ポーツネルの、小西遼生さん。
とにかく腕脚がスラーッと長い、高身長な俳優さんでした。しかも顔がとても整っていて、さらにすごく小さい。ビジュアルがもう、少女漫画の理想そのものな方でした。
渋めの声がまた、素敵で。フランクも良かったけれど、彼こそジャンに適任な気がしました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました