「天使にラブソングを」感想(ただし雑談の方が長い)

ジェンヌさん

観劇前に心配になった「天使にラブソングを」。
というのも、私が観劇する前日に主演の朝夏まなとさんが休演してWキャストの森公美子さんが登板したそうなんです。その後梅田芸術劇場の公式サイトで朝夏さんが復活した事を知りましたが、休演の発表から復活まで1日もかかっていないんですから感染症ではないはず。となるとお気持ちに負担がかかっているんじゃないかと勘ぐってしまいます、どうしても。
宙組トップスターだった朝夏さんは退団後東宝芸能に所属してコンスタントに舞台に立っています。しかし2年前の12月、「マイ・フェア・レディ」の公演期間中に朝夏さんとWキャストを務めていた神田沙也加さんがこの世を去りました。そして今年は同じ方法で宙組生のAさんがこの世を去ったのですから、ご心痛はいかばかりか・・・

なんとも言い難い気持ちで梅芸に向かいまして、

阪急百貨店うめだ本店前コンコースのイルミネーションが目の前に広がっても、以前のように「うわ~、綺麗~、さすが阪急~」な気持ちになれませんでした。美しいイルミネーションよりも、現在の宙組トップスターを起用した阪急交通社の看板(記事はこちら)が復活していない事が気になって。

複数の広告が切り替わるデジタル掲示板には新しく、

イメージキャラクターのデザインが賛否両論な大阪・関西万博の広告がありました。
これ、数名の現役ジェンヌさんがアンバサダーに就任したのに切られたんですよね。理由は発表されていないけれどAさんの死が影響しているはずで、事実上の懲罰です。万博を運営する側としてはクリーンなイメージを最優先したいのでしょう。
だけど・・・

宝塚記事を読むために買った最新号のゴシップ誌は、宝塚より万博関係のスクープにページを割いていたんですよ。あーあ、ダークなイメージになった宝塚を直ちに切った万博運営陣にしたって叩けば埃が出てきそうじゃないですか。

でね、万博に負けないほどに大きな見出しをつけた某マンモス大学のイザコザは22ページなのだけど、きっちり倍の44ページが

これだもんなぁ。
マンモス大学の理事長でもある作家の連載でして、なんと今週は宝塚が取り上げられていました。

いろいろな事件に、ヅカファンの皆はずっとふさぎ込んでいる。

林真理子 夜ふけのなわとび(1821) より引用しました

こんな事が書いてあったけれど・・・自身が理事長を務めているマンモス大学の生徒や卒業生、その親だって相当ふさぎ込んでいるんちゃいます?連載にマンモス大学については取り上げないくせに宝塚はネタにするんだと苦笑しました。
やっぱこのゴシップ誌は紙媒体で読むのが良いですね、ネットで宝塚記事だけを読んで苦しんでいる方にこそ紙媒体をおすすめしたいです。

はぁ、前置きが長くなりました。
ちゃんとタイトルに「ただし雑談の方が長い」って入れてるんですから大丈夫ですよね。これからも雑談がたくさんありますよ~。

梅芸に入りキャストボードをチェックすると朝夏さんのお名前がありました。
廣瀬友祐さんは今年4月に「太平洋序曲」で拝んで大好きになったんですよね、作品はイマイチでしたけど廣瀬さんはカッコよかったんです(感想はこちら)。太平洋序曲ではイケメンぶりが全開でしたが、この度のエディはアフロヘアのウィッグでイケメンを封じ込めるドジで真面目な警察官でした。
廣瀬さんが8月に実咲凜音さんとの結婚を発表した際には「舞台人の交友関係って狭い」と改めて思いましたよ。なんせ実咲さんはジェンヌOGだし、朝夏さんの嫁だったんですから。長続きすると良いなぁ、「ジェンヌOGと舞台俳優」な組み合わせでは妃海風さんと上口耕平さんが去年7月に結婚したばかりなのに今月離婚しちゃいましたし。私は上口さん大好きですよ、ハンサムで高身長でスリムで、歌もダンスも超抜群ですから。なんかタイミングの悪い離婚だったかも?妃海さんにはなんの非もないもののジェンヌOGである以上、当面の間は目立つ事を極力避ける方が良かったような気がします。

と、なぜかキャストに出ているわけでもないふたりに「もちっと我慢出来へんかったかな」なんて思いながら観劇前にコーヒーでも飲もうかと自動販売機に向かったら、ああーっ!

これ、スパ&カプセルホテルの大東洋(記事はこちら)にあったマシンと同じだぁ~!
1杯ずつお金を取れるクオリティなのに無料で嬉しくて、1泊の間に10杯以上いただきました。梅芸ではレギュラーサイズがコーヒーによって140円と150円かぁ、って事は4,000円しない宿泊費だったのに1,500円ぶんほどのコーヒーを飲んだって事だぁラッキーw
と、つい最近ラッキーしたばかりなので梅芸での購入は見合わせました。

あら、また雑談しちゃった。
やっとやっとの感想ですが、まぁその、ストーリーとしては無難で可もなく不可もなし。シンプルなストーリーを長い1本物にしているのでやや退屈だったかも。カトリックの修道院&アラン・メンケンだからかノートルダムの鐘っぽく聴こえた曲もありました(シスター・メアリー・ロバートを演じる梅田彩佳さんのソロが特に)。

とはいえ生観劇の良さは充分にありありでした。
実のところ大澄賢也さんを生で拝めるのが楽しみだったんですよね。最初の結婚をした1989年からしばらく「ケンヤくん」として何度となくテレビで拝んでいましたから。
昔のテレビの記憶ではシュッとしたプロポーションのように感じたケンヤくんですが生で拝んでみるとそうでもなかったかな。歌とダンスは普通に上手かった。
ケンヤくん演じるチンピラのボスがカーティス、そしてカーティスの情婦デロリスを演じるのが朝夏さんです。とにかく美貌がすんばらしい朝夏さんですから情婦のイメージにぴったり!脚の長さなんてケンヤくんの1.5倍ほどもありそうな勢いでしたよ。
ロング脚な朝夏さんですが歌唱のロングトーンは苦手のようで、加えて不安定さが気になりました。けっこう歌いまくる役だけにもっと歌える方、具体的に言うと望海風斗さんだったりするとビジュアルと歌唱力ともにデロリスにマックスフィットしそう。だけど望海さんは安定感ある作品よりチャレンジ作品を好んでいるようですし、望海さんがデロリスを演じたらWキャストをどう持ってくるか悩みどころになってしまいます。
森さんは歌唱力は抜群ですが情婦としてのビジュアルは厳しいと私は思いますよ、なので、ビジュアルも歌唱力も欲しいデロリスをビジュアル担当と歌唱力担当で分けてWキャストにするのはアイデアの勝利のように感じます。

朝夏さんは前日に休演したとは思えぬ元気いっぱいぶりで安心しました。
だけど終盤、鳳蘭さん演じる修道院長と抱き合うシーンで涙していたんです。めっちゃハッピーエンドな作品で、本来なら涙するシーンではないように私は思います。ゆえにやはりその、いろいろ勘ぐってしまいました。

勘ぐりつつ客席をあとにすると、朝夏さんの次に宙組トップスターになった方の退団後初コンサートのポスターが目に入ったんです。奇しくもタイトルは「UNKNOWN」。日頃ブログネタになりそうなものはスマホで撮影しまくる私なのに、ポスターを避けるようにその場を過ぎてしまいました。
宙組の今後がUNKNOWNのまま年を越すのは悲しいです。だけどそれが事実なのですから受け入れて、自分の目で追うためにも心身の健康を大切にすごします。

健康のためにも腹ごしらえだ~、と

ウメダフードホールに寄ったらけっこう混雑していました。

ここにもクリスマス向けのイルミネーションがありまして、阪急百貨店うめだ本店前のコンコースと似た雰囲気でしたよ。ひと言にすると「上品」でしょうか。
・・・これほどに上品さを好む阪急グループ(正確には阪急阪神ホールディングス)なのに、その会長の根性は下品で醜悪なんですよね。Aさんの死について責任を認めず、雲隠れをしているんですから。

直接私を傷つけたわけでもない人を嫌悪するのは久しぶりです。
恨むにもエネルギーが必要ですからしっかり食べないと。

というわけで普段オーダーするかけうどんよりちょっと贅沢してきつねうどんにしました。
ちっ、四角い器に入っていたら「このスミめ!とっとと出てこんかい!」って言いながら四隅を割り箸で小突いていたのにな。

コメント

  1. にゃんこ より:

    雑談長め、いえいえ本当に充実して面白い内容です。何より文才がおありで、うんうんと頷いたり、うまいっ!とツッコミを入れたり(心の中で)、楽しく読ませていただきました。
    「天使にラブソングを」、随分前に観劇しました。ずっと主要キャストが固定で若干飽きが…つまり朝夏さんのは観たことありません。たーさまは休演復帰後の回を観劇されたんですね。朝夏さんはロングトーンもそうですが、現役時代から感情が入ると歌声が不安定になりますね。きっと休演理由も大方の予想通りでしょうし、舞台に立ちながらグッと堪えるような感じだったのでしょうか。
    好みはあれど歌うまに分類されるトップスターですし、男役らしさはしっかり抜けているところがミュージカルで使いやすいのだと思っています。上手すぎると、Wキャストに困りますよね。(例のファントム…)

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      にゃんこさん、お褒めの言葉をありがとうございます。現役の宝塚を取り上げていない記事ってビュー数が上がらないんです、なので褒めてもらえるとすんごく励みになります。ふふ、やっぱ私って文才あります?あはは

      にゃんこさんは随分前に「天使にラブソングを」を観たんですね。ストーリーがさして面白くない上に主要キャストが固定となると飽きてくるのも当然でしょう。にしても森さんがデロリスに選ばれるまでの経緯がすごく気になります、どう考えてもビジュアルがフィットしていないので。
      朝夏さんはビジュアルが超抜群でした~!そして元気いっぱいでもありました。だけど無理をしていたのかもしれません、はち切れんばかりの笑顔なのに涙していて・・・
      現役時代も感情が入ると不安定になりがちだったんですね。はい、今回はきっとめいいっぱい堪えて舞台に立ってくださったのでしょう。

      確かに朝夏さんのビジュアルってしっかり男役らしさが抜けていますね。ただ高音キーはいまだ苦手そう、出てはいるけれどキバッているというか。デロリスにせよイライザにせよ高音キーの歌唱がやったら多いからもうちょっとフィットする役がありそうな気がするんだけどなぁ。あと本来ならどちらも娘役OGがやっても良さそうに思うのだけど・・・集客力の問題かな。

      はい、Wキャストはとかく比較されがちですから選び方が大切ですよね。そうゆう意味では森さんと朝夏さんのWキャストは成功かと。
      ファントムは本当に残念でした。まぁその私はもう、城田さんが演出担当する限りファントムのおかわりはありません。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

  2. やすみ より:

    たーさま
    こんばんは。
    シスアクの感想をありがとうございます。
    わたしもシアターオーブで拝見しました。
    まぁ様は元気いっぱいでスタイル抜群でした。
    もりくみさんバージョンは見たことがないのですが、お年なので今年がラストなのでしょう。
    話は変わりますが、今週末にまた歌舞伎座行きます。超歌舞伎です。
    ペンライト使用あるみたいなので、家にあるマカロンペンライト持参しようとワクワクしてます。

    • 関西の、たー 関西の、たー より:

      やすみさん、おはようございます。
      やすみさんはシアターオーブでシスアクを観たんですね。朝夏さんはホンマにスタイル抜群ですよねぇ。
      森さんは64ですか~、ケンヤくん(58)より年上だしちょっと厳しいかな。ちなみに歴代のデロリスは森さんを除きジェンヌOGばかりなんですね(瀬奈さん、蘭寿さん、朝夏さん)。

      やすみさんは今週末に超歌舞伎なんですね。獅童さんですよね。私は南座で観た際にバーチャルヒロインがしっくりこなかったんです。だけど歌舞伎座では息子さんふたりも出演しますし、バーチャルヒロインの映像クオリティが南座よりアップしていそうで興味あります。南座でも歌舞伎座でも映像担当はNTTなんですね。

      ペンライトですか~、そうそう、南座でもペンライトが売られていました。ころなで大向うが禁じられていたのでペンラに大向う機能が付いていて、3000円だったか、3500円だったか・・・1階席だとペンラなしだと寂しい雰囲気でしたから「高い席に座ると高いペンラも必要でますますお金かかるな」と思ったものです(私は安定の3階席でしたw)。やすみさんはペンラをお持ちなんですね。是非感想をお聞かせください。私は一幕見席で観るかも?取れたらの話ですけど。

      そうそう、私は昨日かれコンのライビューを観てきました。神戸国際会館こくさいホールのチケットがないから神戸の映画館で観たんです、これってまぞ?あはは。
      どう考えても生のほうが良さそうな演出でしたね、生で観たやすみさんが羨ましいです。

      いつもありがとうございます。
      今後もどうぞよろしくお願いいたします。

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